意味
「自堕落(じだらく)」とは、自分を律することができず、生活や行いにけじめが無いという意味です。
本来やるべき義務や責任を放棄し、自分の欲望や一時的な楽なほうへと流されてしまう状態を指します。
- 自(じ):自分自身。
- 堕落(だらく):行いや品性が悪くなること。健全な状態から崩れ落ちること。
語源・由来
「堕落」は、もとは落ちることを表す語で、仏教では仏道を修める清らかな心を失い、戒を破る心を起こすことも指します。
「自堕落」はこの「堕落」に「自」を付けた字で書かれますが、言葉としての成立過程は明確になっていません。
江戸時代の文献では、人の身持ちにしまりがないことのほか、物事が雑然としているさまを表す意味でも使われていました。
使い方・例文
「自堕落」は、生活習慣や態度が乱れている場面で使われます。
- 休日を自堕落に過ごす。
- 彼の自堕落な生活態度を注意した。
- 自堕落な日々から抜け出す決意をした。
類義語・関連語
「自堕落」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。
- 怠惰(たいだ):
なまけていて、だらしないこと。やるべきことをやらない状態。 - 放蕩(ほうとう):
自分の思うままに振る舞い、酒や遊びにふけってまともな生活をしないこと。 - 放蕩無頼(ほうとうぶらい):
定職を持たず、酒や女遊びにふけって行いが乱れていること。 - 堕落(だらく):
生活や品行が崩れ、本来の正しい状態から悪くなること。 - 無気力(むきりょく):
何かをしようとする意欲や気力がないこと。 - だらしない:
きちんとしていない、しまりがない様子。
古い形「しだらない」の前後を入れ替えた語で、「しだら」は自堕落から来たとする説が江戸後期の随筆にある。
※「怠惰」は単に「なまける」という行動のなさに焦点を当てますが、「自堕落」は生活全体のリズムや態度が崩れきっているニュアンスを強く持ちます。
対義語
「自堕落」とは対照的な意味を持つ言葉は以下の通りです。
- 勤勉(きんべん):
仕事や勉強などに一生懸命に励むこと。 - 克己(こっき):
自分の欲望や邪念、甘えに打ち勝つこと。 - ストイック:
禁欲的で、自分自身に厳しくするさま。
英語表現
「自堕落」を英語で表現する場合、ニュアンスに合わせていくつかの表現があります。
self-indulgent
直訳:自分を甘やかす
意味:自分の欲望や快楽の赴くままに行動する、放縦な様子を表します。
He leads a self-indulgent life.
(彼は自堕落な生活を送っている。)
lazy
意味:怠惰な、なまけ者の。
最も一般的でシンプルな表現です。
I had a lazy weekend.
(私は自堕落な(ダラダラとした)週末を過ごした。)
芭蕉が句にした門人の一言「じだらくに居れば」
芭蕉の門人が編んだ俳諧集『猿蓑』(1691年)には、門人の宗次の「じだらくに寝れば涼しき夕べかな」という句が入っています。
同じく門人の去来が書いた『去来抄』によると、この句は宗次の何気ない一言を芭蕉が句に直したものです。
宗次は『猿蓑』に自分の句を入れてほしいと何句も詠みましたが、採れる句はありませんでした。
ある夕方、芭蕉に楽にするよう勧められた宗次は、「じだらくに居れば涼しく侍る」(= 楽にしていると涼しうございます)と答えました。
芭蕉は「是こそ発句なれ」(= これこそ句になる)と言ってこの言葉を句に直し、集に入れています。
師の前で姿勢を崩してくつろぐことを、宗次自身が「じだらく」と言い表したわけです。









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