お腹を抱えて笑う楽しさ、心配事なく過ごす安楽さ、心が躍るような面白さ。
私たちが求める「楽」には、さまざまな形があります。
本記事では、喜怒哀楽の「楽」に関連することわざ、慣用句、故事成語、四字熟語を厳選し、その意味と使い分けを分かりやすく紹介します。
- 賑やかな笑いと尽きない興味
- 腹を抱える(はらをかかえる)
- 抱腹絶倒(ほうふくぜっとう)
- 欣喜雀躍(きんきじゃくやく)
- 噴飯物(ふんぱんもの)
- 興味津々(きょうみしんしん)
- 心を解き放つ自由と安らぎ
- 羽を伸ばす(はねをのばす)
- 羽目を外す(はめをはずす)
- 肩の荷が下りる(かたのにがおりる)
- 悠々自適(ゆうゆうじてき)
- 左団扇で暮らす(ひだりうちわでくらす)
- 暮らしの中の教訓と絆
- 苦あれば楽あり(くあればらくあり)
- 楽は苦の種、苦は楽の種(らくはくのたね くはらくのたね)
- 苦楽を共にする(くらくをともにする)
- 先憂後楽(せんゆうこうらく)
- 天真爛漫(てんしんらんまん)
- 明朗快活(めいろうかいかつ)
- 安居楽業(あんきょらくぎょう)
- 高枕安眠(こうちんあんみん)
- 【特集】 「喜怒哀楽」のことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語
賑やかな笑いと尽きない興味
腹を抱える(はらをかかえる)
あまりのおかしさに、お腹を押さえて大笑いすること。
呼吸が苦しくなるほど笑い転げる様子を表します。
学校の休み時間に友人と冗談を言い合ったり、テレビのバラエティ番組で芸人の絶妙なリアクションを見たりしたときなど、理屈抜きで笑いが止まらない状況にふさわしい表現です。
抱腹絶倒(ほうふくぜっとう)
腹を抱えてひっくり返るほど大笑いすること。
「抱腹」はお腹を抱えること、「絶倒」はひっくり返ることを意味します。
単に笑うだけでなく、全身を使って笑いの衝撃を受け止めているような、非常に愉快な光景を描写する四字熟語です。
欣喜雀躍(きんきじゃくやく)
躍り上がって喜ぶこと。小躍りして喜ぶさま。
「欣喜」は喜び、「雀躍」はスズメがぴょんぴょん跳ねる様子を指します。
宝くじが当たったときや、ずっと欲しかったプレゼントをもらったときなど、静かに楽しむのではなく、全身で「楽」を表現するシーンに使われます。
噴飯物(ふんぱんもの)
あまりにばかばかしく、おかしくて食べている飯を吹き出しそうになること。
もともとは「おかしくてたまらないこと」を指しましたが、現代では「あまりに滑稽で、あきれて笑ってしまうようなこと」という皮肉なニュアンスで使われることも多い言葉です。
真面目な会議の席で誰かがとんでもない言い間違いをしたときのような、笑ってはいけない状況での「おかしさ」にも通じます。
興味津々(きょうみしんしん)
興味が次々とわいてきて尽きないさま。
新しい趣味を始めたときや、冒険小説の続きが気になって仕方がないときなど、心がワクワクして止まらない状態を指します。
「津々」は溢れ出てくる様子を表しており、楽しさが内側から泉のように湧き上がってくるポジティブなエネルギーを感じさせる言葉です。
心を解き放つ自由と安らぎ
羽を伸ばす(はねをのばす)
束縛から解放され、気兼ねなくのびのびと振る舞うこと。
籠の中から放たれた鳥が自由に羽を広げる様子に由来します。
厳しい校則や仕事の締め切り、家事の喧騒から一時的に離れ、自分の好きなことに没頭できる開放感を表す際によく使われる、日常的な慣用句です。
羽目を外す(はめをはずす)
調子に乗って度を過ごすこと。
「羽目」とは馬の口にかませる「食み(はみ)」、あるいは建物の外壁の板を指す説などがありますが、いずれにせよ一定の枠組みや制限を飛び越えてしまうことを意味します。
お祭りの夜や合宿の自由時間など、楽しさのあまりついつい騒ぎすぎてしまう、若々しくも危うい楽しさを象徴する表現です。
肩の荷が下りる(かたのにがおりる)
責任や負担、心労などから解放されて、ほっとすること。
大きな行事の実行委員をやり遂げた後や、長年気にかかっていた悩み事が解決した瞬間など、重圧から解放されて心身ともに「楽」になった状態を指します。
積極的な娯楽の楽しさとは異なる、静かで穏やかな安堵感を含んだ「楽」の形です。
悠々自適(ゆうゆうじてき)
俗世間のわずらわしさから離れ、自分の思うままに、ゆったりと心豊かに暮らすこと。
「悠々」はゆったりとした様子、「自適」は自分の思い通りに楽しむことを意味します。
定年後の暮らしや、都会を離れて田舎で趣味に生きる生活など、誰にも邪魔されず、自分のペースを貫ける最高の安楽さを表す四字熟語です。
左団扇で暮らす(ひだりうちわでくらす)
何の心配もなく、安楽に生活することのたとえ。
利き手ではない左手でゆったりとうちわを動かす姿は、自ら汗水垂らして働かなくても済む、経済的な余裕と心のゆとりを象徴しています。
あくせくせずに、悠然と構えていられる理想的な境遇を指します。
暮らしの中の教訓と絆
苦あれば楽あり(くあればらくあり)
苦しいことがあれば、その後には必ず楽しいことがあるということ。
人生の波を表した言葉で、今が辛くても希望を捨てずに努力を続けるための励ましとして使われます。
「楽は苦の種~」が戒めのニュアンスを持つのに対し、こちらは「明けない夜はない」という前向きなメッセージ性が強いのが特徴です。
楽は苦の種、苦は楽の種(らくはくのたね くはらくのたね)
楽をすれば後で苦労し、苦労すれば後で楽ができるということ。
今の楽しさがずっと続くわけではなく、また今の苦しみが永遠に続くわけでもないという、人生のバランスを説いたことわざです。
目先の楽しさに溺れず、将来の「楽」のために今は努力しようという、自分を律する言葉としても使われます。
苦楽を共にする(くらくをともにする)
苦しいことも楽しいことも、一緒に分かち合って体験すること。
家族や部活動の仲間、職場のチームなど、強い絆で結ばれた人間関係を描写する際に欠かせない表現です。
「楽」を一人で享受するのではなく、誰かと共有することで喜びが倍増し、絆が深まるという社会的な側面を示しています。
先憂後楽(せんゆうこうらく)
先に心配すべきことを心配し、楽しむのは後回しにすること。
中国の『岳陽楼記』に由来する言葉で、本来は政治家が民衆よりも先に天下の憂いを心配し、民衆が楽しんだ後に自分も楽しむべきだという高い志を表します。
現代では、やるべきことを先に片付けてからゆっくり休むという、生活の知恵としても引用されます。
天真爛漫(てんしんらんまん)
飾り気がなく、ありのままで、明るく無邪気なさま。
純粋にその場を楽しんでいる子供のような明るさを形容します。
周囲の目を気にせず、自分の「楽しい」という感情に正直に生きている人の姿は、周りにも幸福な空気をお裾分けしてくれるものです。
明朗快活(めいろうかいかつ)
明るく朗らかで、元気がよく生き生きしているさま。
「明朗」はこだわりがなく明るいこと、「快活」は元気でキビキビしていることを指します。
家庭内や地域社会において、いつも笑顔でハツラツと過ごしている人を表す際にぴったりの、ポジティブな魅力に満ちた言葉です。
安居楽業(あんきょらくぎょう)
生活が安定し、自分の仕事や役割を楽しんで行うこと。
「安居」は落ち着いて暮らすこと、「楽業」はその仕事に満足して励むことを意味します。
ただ「楽」をして遊ぶのではなく、自分のやるべきことに喜びを見出し、安定した日々を送るという、地に足のついた幸福のあり方を示しています。
高枕安眠(こうちんあんみん)
枕を高くして安心して眠ること。
心配事が一つもなく、ぐっすりと眠りにつける状態は、最高の「楽」の一つと言えるかもしれません。
明日のことを不安に思わず、今日という一日に満足して目を閉じることのできる平穏な日々を象徴しています。
【特集】 「喜怒哀楽」のことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語
「喜怒哀楽」に関係する有名なことわざ・慣用句・故事成語・四字熟語の一覧記事です。










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