意味
「噴飯物(ふんぱんもの)」とは、あまりのばかばかしさやおかしさに、思わず吹き出してしまうような物事のことです。
食事中にご飯を噴き出してしまうほどのおかしさを表す言葉で、単に愉快なだけでなく、あきれの気持ちを含んだ、やや皮肉めいたニュアンスで使われることが多い表現です。
- 噴飯(ふんぱん):食べていた飯を思わず噴き出すこと。
- 物(もの):〜であること、〜な事柄。
語源・由来
「噴飯」は、中国・北宋の文章にも出てくる言葉で、あまりのおかしさに食事中のご飯を吹き出してしまう様子を表しています。
日本でもこの「噴飯」という言葉が使われ、そこに「〜であること」を意味する「物」が加わった「噴飯物」という形で、呆れるほど馬鹿馬鹿しい発言や出来事を指す言葉として定着しました。
使い方・例文
「噴飯物」は、あまりの馬鹿馬鹿しさに呆れながらも笑ってしまうような場面で使われます。
- その言い訳はあまりにも稚拙で噴飯物だった。
- 専門家から見れば、その主張は噴飯物の内容だ。
- 彼のプレゼン資料は誤字だらけで噴飯物だった。
類義語・関連語
「噴飯物」と同様に、呆れるほど馬鹿馬鹿しい物事を表す言葉には、以下のようなものがあります。
「噴飯物」と「笑止千万」の違い
どちらも呆れるほど馬鹿馬鹿しい物事を表しますが、対象と強さに違いがあります。
「噴飯物」は主に発言や行動、出来事などの物事に対して使われるのに対し、「笑止千万」はより広く、人の態度や状況そのものに対して強い嘲りの気持ちを込めて使われます。
| 語句 | 対象 | ニュアンスの強さ |
|---|---|---|
| 噴飯物 (ふんぱんもの) | 発言・出来事 | 呆れ交じりの笑い |
| 笑止千万 (しょうしせんばん) | 態度・状況全般 | 強い嘲り |
英語表現
laughable
あまりの馬鹿馬鹿しさに、笑ってしまうほどであることを表す表現。
His excuse was utterly laughable.
(彼の言い訳はまったく噴飯物だった。)
「噴飯」の出どころは蘇軾の追悼文
「噴飯」のもとになったのは、北宋の文人蘇軾が、亡くなった友人の画家文与可を偲んで書いた文章です。
竹の絵の名手だった文与可は、ある日、妻と谷で筍を焼いて夕食にしていました。
そこへ蘇軾から、筍に目がない文与可をからかう詩が届きます。
読んだ文与可は思わず笑い、口の飯を机いっぱいに噴き出したと記されています。
つまり「噴飯」は、おかしくて吹き出すことが本来の意味です。
ところが文化庁の令和7年度「国語に関する世論調査」では、「彼の発言は噴飯ものだ」を「腹立たしくて仕方ないこと」と答えた人が55.1%で、本来の「おかしくてたまらないこと」の34.1%を大きく上回りました。
「噴飯物」の中身は怒りではなく、飯を噴き出すほどの笑いです。












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