アイドルのステージに向かって、客席から一斉に飛び交う甲高い歓声。
その耳を突き抜けるような響きを表すのが、「黄色い声」(きいろいこえ)です。
意味
「黄色い声」とは、主に女性や子供が興奮したときに発する、甲高い声や歓声という意味です。
非難や不快感を示す言葉ではなく、憧れの対象への熱狂や興奮を伴う、明るく賑やかなニュアンスを持つ表現です。
- 黄色い(きいろい):ここでは音の高さを色にたとえた表現。
- 声(こえ):人が発する音、特に感情のこもった叫びや歓声。
語源・由来
「黄色い声」は、音の高さを色で表す発想から生まれた言葉です。
江戸時代には、声の調子を色にたとえて表現することが流行し、当時の滑稽本にも「黄色な声や、白っ声」といった記述が残っており、甲高い声を「黄色」で表す用法がすでに見られます。
音の高低を色の違いに結びつける発想の背景には、仏教の経典を読む際、音の上げ下げを示す記号として色分けした墨が使われ、もっとも高い音を黄色で表していたことがあるという説も伝えられています。
使い方・例文
「黄色い声」は、女性や子供が興奮して甲高い声を上げる場面で使われます。
- アイドルが登場した瞬間、会場に黄色い声が響き渡った。
- 子供たちの黄色い声が、遊園地いっぱいに広がっていた。
- 好きな俳優を見つけ、友人が思わず黄色い声を上げた。
類義語・関連語
「黄色い声」と同様に、興奮した声や歓声を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 黄色い声援(きいろいせいえん):
アイドルやスポーツ選手などに向けた、甲高い応援の声。 - 嬌声(きょうせい):
女性の色っぽい、または甘えたような声。
英語表現
high-pitched squeal
「甲高い金切り声」という意味で、興奮したときに出る黄色い声を表す表現。
The fans let out a high-pitched squeal when he appeared.
(彼が登場すると、ファンたちは黄色い声を上げた。)
音を色で語るのは日本語だけではない
音の感覚を色に置き換える表現は「共感覚」と呼ばれる知覚現象と関わりが深く、日本語以外の言語にも類例が見られます。
英語の「purple prose」(華美な文章)のように、感覚や印象を異なる感覚のことばで語る表現は世界各地の言語に存在します。
「黄色い声」の場合、実際に黄色い光の周波数と声の高さに物理的な関連はありません。
それでも、鮮やかで目を引く黄色という色のイメージが、甲高く耳に残る声の印象と自然に結びつき、江戸の人々の間で定着していったと考えられています。









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