意味
「敷居が高い」とは、不義理を働いた相手の家に、行きにくく感じることという意味です。訪ねる相手の格や高級さではなく、こちらの側の負い目を理由にして使う言葉で、たとえば無沙汰を重ねた実家や、義理を欠いた知人の家などについて使われます。
- 敷居(しきい):門の内と外を仕切る横木。
- 高い(たかい):越えるのに手間がかかること。
語源・由来
「敷居が高い」は、家の出入り口にある敷居を、またぎにくいものとして言い表した言葉です。
相手に面目のないことがあったりするために、その人の家に行きにくくなる、という意味です。
泉鏡花の『婦系図』(1907年)に、この言い方が登場します。
元来お蔦あるために、何となく疵持足、思ひなしで敷居が高い
使い方・例文
「敷居が高い」は、義理を欠いた相手のもとへ行きづらい場面で使われます。
- 借りた本を返しそびれ、彼の家は敷居が高い。
- 十年も無沙汰をして、実家は敷居が高くなった。
- 挨拶もせずに辞めた会社は、今も敷居が高い。
本来の意味と、実際に多い使われ方
文化庁「国語に関する世論調査」(令和元年度)では、「敷居が高い」を「相手に不義理などをしてしまい、行きにくい」の意味で使う人が29.0パーセント、「高級すぎたり、上品すぎたりして、入りにくい」の意味で使う人が56.4パーセントでした。
平成20年度の同じ調査では、前者が42.1パーセント、後者が45.6パーセントでした。
十年ほどの間に、二つの答えの差が広がったことになります。
ただし、高級すぎて入りにくいという意味は、本来の使い方ではありません。
同じように使われ方が動いている言葉は、誤用されがちな ことわざ、四字熟語、慣用句、時代とともに意味が逆転した言葉18選、「意味悪化」した言葉一覧にもまとめています。
類義語・関連語
「敷居が高い」と同じく、負い目があって相手に近づきにくい気持ちを表す言葉には以下のようなものがあります。
- 門を塞ぐ(かどをふさぐ):
不義理をして、その家へ行くのが恥ずかしくなること。 - 合わせる顔がない(あわせるかおがない):
面目が立たず、相手の前に出られないこと。
英語表現
feel awkward about
気まずさが先に立って足が向かないことを表すフレーズ。
I feel awkward about visiting him after all this time.
(長く無沙汰をして、彼の家は敷居が高い。)
敷居をめぐる言い方
敷居は、門の内と外を仕切るために敷く横木で、これをまたぐ動作がそのまま家の出入りを表す言い方を作っています。
「敷居を跨ぐ」は、その家に入る、その家に出入りするという意味です。
多くは「二度と敷居を跨がせない」のように使役の形をとり、相手の訪問を認めるかどうかを言い表します。
実際の敷居は数センチの高さしかありませんが、またぐかどうかが付き合いの有無を示す境目として扱われてきました。








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