四字熟語

落花狼藉

(らっかろうぜき)

花が散り乱れること。転じて、物が乱雑に散らばっているさま。また、女性や子供に乱暴を働くこと。


7文字の言葉」から始まる言葉
落花狼藉 ことば
スポンサーリンク

意味

「落花狼藉」は、散らかった部屋を指すときと、人への乱暴を指すときとで、まったく違う場面で使われます。
花が散り乱れること、また花を散らし乱すことが本来の意味で、そこから物の散り乱れるさまや散り乱すさまのたとえになりました。
女性を花にたとえて、女性や子供に乱暴を働くさまをいうこともあります。

  • 落花(らっか):散り落ちる花。
  • 狼藉(ろうぜき):物が散らかっていること。

語源・由来

「落花狼藉」は、「落花」と「狼藉」という二つの言葉が結びついてできた言い方です。
平安時代の『和漢朗詠集』(1018年頃)に収められた大江朝綱おおえのあさつなの句に、「落花狼藉たり風狂じて後」と出てきます。
散った花が風に吹かれて乱れている、という春の景色です。
室町時代の謡曲『雲林院』(1426年頃)には「あら落花狼藉の人や、そこ退き給へ」とあり、この頃には人の振る舞いをとがめる言い方になっていました。

後半の「狼藉」は、『史記』の滑稽列伝に「杯盤狼藉」という形で出てきます。
「狼」も「藉」も乱れるという意味だとする見方があるほか、狼が草をいて寝たあとの乱れによるという説もあります。

使い方・例文

「落花狼藉」は、その場が荒らされて手のつけられない状態を指すときに使われます。

  • 台風が去った校庭は落花狼藉で、ゴールポストまで倒れていた。
  • 宴のあとの座敷は落花狼藉、足の踏み場もない。
  • 落花狼藉に及ぶ者は、その場で取り押さえる。

小説での使用例

『淋しい人』(檀一雄)
雨に濡れた原稿用紙が机の上に散らばっている場面で、その散らかりようを言い表しています。

机の上は落花狼藉、書きかけの原稿用紙はビショビショに驟雨を浴びたあんばいで

類義語・関連語

「落花狼藉」と同じく、その場が乱れて収まりがつかない様子を表す言葉には以下のようなものがあります。

  • 滅茶苦茶(めちゃくちゃ):
    物事の道理が立たず、ひどく混乱している様子。
  • 傍若無人(ぼうじゃくぶじん):
    周囲の迷惑を気にかけず、勝手に振る舞うこと。

「落花狼藉」と「傍若無人」の違い

どちらも周りにおかまいなしの荒っぽい振る舞いに使われます。
「落花狼藉」は荒らされたあとの散らかった有様まで含み、「傍若無人」は人の態度そのものを指します。

語句指すもの使う場面
落花狼藉
(らっかろうぜき)
散らかった有様と乱暴荒れた場所を見たとき
傍若無人
(ぼうじゃくぶじん)
人の態度勝手な人を評するとき

英語表現

topsy-turvy

上と下がひっくり返ったように、物が乱れ散らかった状態を表す言葉。

The room was left topsy-turvy after the party.
(パーティーのあと、部屋は散らかり放題だった。)

鎌倉幕府が罪の名として使った「狼藉」

「狼藉」は、中世の日本では法律の言葉としても使われていました。
他人が耕す田の稲を実力で刈り取る行為は刈田狼藉かりたろうぜきと呼ばれ、鎌倉幕府は1310年(延慶えんきょう3年)にこれを検断沙汰けんだんざた、つまり刑事事件として扱うことにしました。
現場へ駆けつけて争いを鎮め、事情を調べて中央に報告するのが守護の務めでした。
室町幕府は1346年(貞和じょうわ2年)にこの取り締まりを大犯三箇条だいぼんさんかじょうという守護の基本の職務に加え、守護はこれを足がかりに国内の支配を広げていきました。

スポンサーリンク

コメント