意味
野放図とは、行動や態度にけじめがなく、歯止めが利かないほど自分勝手にふるまう様子を指す言葉です。
単に自由であるという以上に、周囲への配慮を欠いた、しまりのなさやだらしなさを批判的に指す場合に使われます。
- 野(の):当て字とされ、もとの意味とは直接関係がない。
- 方図(ほうず):物事の限度、見当。
語源・由来
「野放図」の語源には諸説あります。
有力な説の一つは、物事の限度や基準を意味する「方図」という言葉が、締まりなく野放しにされている状態を指すようになったというものです。
つまり、本来は「限度・見当」を意味した「方図」が、際限なく緩んでしまった状態から、「しまりがない」「際限がない」という意味に転じたと考えられています。
なお「野」の字は当て字であり、漢字の意味そのものに深い由来があるわけではないという説があります。
使い方・例文
規律や節度なく、勝手気ままに振る舞う人や様子を指すときに使われます。
- 彼の野放図な生活態度に、家族もあきれ果てていた。
- 予算を管理しないまま、野放図に支出を続けてしまった。
- 野放図に伸びた庭木を、久しぶりに剪定した。
類義語・関連語
対義語
- 几帳面(きちょうめん):
細かいところまできちんとしていて、乱れがないこと。 - 品行方正(ひんこうほうせい):
行いが正しく、慎み深いこと。
英語表現
unruly
「手に負えない、規律のない」という意味の表現で、規則や統制に従わず、締まりのない態度や状態を表す形容詞で、「野放図」の持つ否定的なニュアンスに近い表現です。
The garden had grown unruly after months of neglect.
(何か月も放置され、庭は野放図に伸び放題だった。)
なぜ「野」という漢字が当てられたのか
「のほうず」は本来、耳で聞いて広まった話し言葉が先にあり、後から漢字が当てられた言葉だと考えられています。
そのため今も「野放図」と「野方図」という二つの表記が並び立ち、どちらが正しいという優劣はありません。
「方図」は限度や見当を意味する言葉でしたが、「野」の字は音を借りただけの当て字とする説が有力です。
意味の通る漢字を後から探して当てはめる、こうした表記の揺れは、話し言葉が先に定着した和語にしばしば見られる現象です。










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