意味
「ナポリを見て死ね」は、命令の形をとりながら、土地の美しさをほめる言い方です。
ナポリは一生に一度はぜひ訪れたい美しい港町である、というところから、ナポリの美しさを強調していう言葉です。
ほめている相手は、あくまでナポリという土地そのものです。
- ナポリ:イタリア南西部、ナポリ湾に面する港町。
語源・由来
「ナポリを見て死ね」は、もとはイタリア語のことわざです。
イタリア語では「Vedi Napoli e poi muori.」、英語では「See Naples and then die.」と言います。
日本語の言い方は、この形をそのまま写したものです。
ナポリは、イタリア南西部、チレニア海のナポリ湾に面する商工業都市です。
風光明媚な天然の良港として知られ、ナポリ港は世界三大美港の一つに数えられます。
東方にはベスビオ火山がそびえます。
西洋から訳されて日本語に定着した言葉は、下記のページでまとめて紹介しています。
使い方・例文
「ナポリを見て死ね」は、ナポリの景色をほめるときや、一度は見ておきたい眺めを語るときに使われます。
- 湾を見下ろす丘に立つ。ナポリを見て死ねとはこのことだ。
- 祖父はナポリを見て死ねと言って船に乗った。
- 写真では伝わらない色だ。ナポリを見て死ねである。
類義語・関連語
「ナポリを見て死ね」と同じように、特定の土地の見事さを強い言い方で示すことわざがあります。
- 日光を見ずして結構と言うな(にっこうをみずしてけっこうというな):
日光東照宮を見ないうちは、ほかのものを軽々しくほめるなという戒め。 - 百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず):
人から何度も聞くより、自分の目で一度見るほうが確かだということ。
「ナポリを見て死ね」と「日光を見ずして結構と言うな」の違い
どちらも一つの土地を持ち上げる言い方のため、並べて紹介されることがあります。
「ナポリを見て死ね」は見た人に向けた言い方、「日光を見ずして結構と言うな」はまだ見ていない人に向けた戒めです。
| 語句 | ほめる対象 | 言い方の形 |
|---|---|---|
| ナポリを見て死ね (なぽりをみてしね) | ナポリの眺め | 見よとすすめる命令 |
| 日光を見ずして結構と言うな (にっこうをみずしてけっこうというな) | 日光東照宮 | 軽々しくほめるなという戒め |
ゲーテがイタリア紀行に書き記した一文
このことわざは、イタリア語の格言「ヴェーディ・ナーポリ・エ・ポイ・ムオーリ」がもとになっています。
作者は明らかになっていませんが、当時すでに言い伝えられていた言葉を、ドイツの文豪ゲーテが1787年3月付けの手紙に書き記し、のちに紀行文『イタリア紀行』(1816〜1817年刊)に収めたことで広く知られるようになりました。
ゲーテは1786年から1788年にかけてイタリアを旅し、ナポリの風光に強く心を動かされたと伝えられています。










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