意味
「歌舞音曲」は、歌・踊り・楽器の演奏をひとまとめにした呼び方で、それらが入り交じった場のにぎわいそのものを指すときにも使われます。
日常の軽い会話よりも、触れ書きや式典の案内など改まった文脈で使われることが多く、やや硬い響きを持つ四字熟語です。
- 歌舞(かぶ):歌ったり踊ったりすること。
- 音曲(おんぎょく):三味線や笛など、楽器で奏でる邦楽のこと。
語源・由来
「歌舞音曲」は、歌や踊りを表す「歌舞」と、楽器の演奏を表す「音曲」という、もともと別々に使われていた二つの言葉が組み合わさってできています。二つを合わせることで、個々の芸を区別せず、にぎやかな芸能全体をまとめて指せる便利な言葉として定着しました。
この言葉は、身内や主君の喪に服す期間には慎むべきものとしても扱われてきました。にぎわいを抑える対象としてわざわざ名指しされること自体が、歌舞音曲が人々の暮らしの中でどれほど華やかで目立つ存在だったかを物語っています。
使い方・例文
「歌舞音曲」は、祭りや宴席のにぎわいを表す場面と、逆にそれを慎む場面の両方で使われます。
- 祭りの夜になると、境内じゅうに歌舞音曲があふれていた。
- 会長の急逝を受け、祝賀行事から歌舞音曲は一切排除された。
類義語・関連語
「歌舞音曲」と同じく、人前で演じる芸事全般を指す言葉に次のようなものがあります。
- 芸能(げいのう):
音楽・舞踊・演劇など、人前で演じるわざ全般を指す、より広い言葉。
当て字が選んだ歌と舞
「歌舞伎」という表記は、実は語源とは無関係な当て字です。もとになった動詞は「かぶく」で、常識から外れた奇抜な身なりや振る舞いを指す言葉でした。この芸能が世に広まる中で、内容にふさわしい漢字として「歌」「舞」「伎(わざ)」の三字が選ばれ、「歌舞伎」という表記に落ち着いたとされます。
数ある組み合わせの中から「歌」と「舞」の二字が選ばれたのは、この芸能の中身を過不足なく言い表せる字だったからだと考えられます。









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