ことわざ

悪法もまた法なり

(あくほうもまたほうなり)

たとえ悪い法律であっても、廃止されない限りは守るべきだという教え。

異形:悪法も又法なり/悪法も亦法なり

11文字の言葉 / 「あ」から始まる言葉
悪法もまた法なり ことば
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意味

「悪法もまた法なり(あくほうもまたほうなり)」とは、内容がどれほど不当に思える法律であっても、正式に廃止されるまでは従うべきだという考え方です。
個々の法律の中身の是非より、法の秩序そのものを守ることを優先する立場を表しており、実際には納得できない場面で使うと、皮肉や諦めの響きを伴うこともあります。

  • 悪法(あくほう):国民のためにならない、内容に問題がある法律。

語源・由来

「悪法もまた法なり」は、古代ギリシャの哲学者ソクラテスの逸話とともに語られることが多い言葉です。
裁判で死刑を言い渡されたソクラテスは、弟子のクリトンから脱獄を勧められましたが、たとえ判決に納得がいかなくても国の法に従うべきだとして、自ら毒杯をあおいで刑に服したと伝えられています。

ただし、ソクラテス自身がこの言葉をそのまま語ったという記録は残っておらず、後世の人々が彼の生き方を要約して広めた言い回しだという見方もあります。

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使い方・例文

「悪法もまた法なり」は、納得のいかない規則であっても、正式に変えられるまでは守るべきだという場面で使われます。

  • 校則に不満はあったが、悪法もまた法なりと従うことにした。
  • 「悪法もまた法なり」と言いつつも、改正を求める署名を集めた。
  • 理不尽な社則でも悪法もまた法なり、正式な手続きで変えるしかない。

プラトンの著作に無い台詞

「悪法もまた法なり」は、死刑を宣告されたソクラテスが弟子たちの脱獄の勧めを断り、法に従って毒杯をあおったという逸話とともに、彼自身の言葉として紹介されることが多いです。

しかしプラトンが記した「ソクラテスの弁明」や「クリトン」を見ても、「悪法もまた法なり」という台詞そのものは見つかりません。
「クリトン」でソクラテスが脱獄を拒む場面で語っているのは、アテナイで生まれ育ちその法のもとで利益を受けてきた以上、その法に従うという一種の合意を結んでいるのと同じだという論理であり、法が悪であっても機械的に従うべきだという単純な主張ではありません。

「悪法もまた法なり」という定型句は、後世になってソクラテスの態度を要約する形で広まったものとみられ、彼自身が残した文献には見当たりません。

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