意味
「放蕩無頼(ほうとうぶらい)」とは、仕事に就かず、酒や女遊びにふけって行いが乱れた状態という意味です。
人の暮らしぶりやそのさまを言い、「放蕩無頼な生活」「放蕩無頼の身」のように「な」「の」を付けて使います。
「ほうとうむらい」と読むこともあります。
- 放蕩(ほうとう):思うままにふるまい、特に酒や女遊びにふけること。
- 無頼(ぶらい):定職を持たず、無法な行いをすること。
語源・由来
この言葉は、「放蕩」と「無頼」という近い意味の二語を重ねたものです。
「放蕩」が遊びにおぼれる面、「無頼」が定職を持たず無法な面を表し、あわせて身を持ちくずした暮らしを言います。
使い方・例文
人の生き方や過去を評する場面で使います。
自分のことを言うときは、反省や自嘲(= 自分をあざ笑うこと)をこめた言い方になります。
- 若いころは放蕩無頼の日々を送り、親を何度も嘆かせた。
- 叔父は放蕩無頼の末に財産を使い果たし、故郷へ戻ってきた。
- 小説の主人公は、放蕩無頼な暮らしから抜け出せずに苦しむ。
類義語・関連語
いずれも、身持ちが悪く、しまりのない行いを言う語です。
「放蕩無頼」と類義語の違い
「遊蕩」「放埒」は、酒や女遊びにふけるという点で「放蕩無頼」と重なります。
「放蕩無頼」には、仕事を持たないという意味の「無頼」が加わっています。
「自堕落」は酒や女遊びに限らず、だらしなさ全般を言います。
| 語句 | 特徴 |
|---|---|
| 放蕩無頼 (ほうとうぶらい) | 仕事を持たず、酒や女遊びにふけって品行が悪いこと |
| 遊蕩 (ゆうとう) | 酒や女遊びにふけること |
| 放埒 (ほうらつ) | 勝手気ままでしまりがないこと。酒や女遊びにふけること |
| 自堕落 (じだらく) | 行いや態度にしまりがなく、だらしないこと |
対義語
- 品行方正(ひんこうほうせい):
行いがきちんとして正しいこと。
「放蕩無頼」の「無」は呉音で「む」とも読む
「無頼」は、「放蕩無頼」では定職を持たず無法な行いをする意味で使われています。
ほかに、「頼みにするところのないこと」という意味や、「放蕩」と同じく酒や女遊びにふけるという意味もあります。
読みは「ぶらい」のほかに「むらい」があり、この「む」は「無」の呉音です。
「放蕩無頼」を「ほうとうむらい」とも読むのは、「無頼」にこの読みがあるためです。
放蕩無頼、朝ドラ『ブラッサム』にも登場
2026年9月に始まったNHKの連続テレビ小説『ブラッサム』は、作家の宇野千代をモデルにした物語です。
第4回では、尋常小学校に通う主人公の珠が、宿題の作文「父について」を、授業参観に来た父親たちの前で発表します。
珠は父の清治を「放蕩無頼」と呼びながらも、夜にひとりでカナリアをかわいがる父の様子を書き、「そこに放蕩無頼の徒とは見当たりませんでした」と締めくくります。
ちなみに「徒」とは、そういう人、仲間という意味です。

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