ことわざ

親に似ぬ子は鬼子

(おやににぬこはおにご)

子供の容姿や性質は必ず親に似るものであるということ。


10文字の言葉 / 「お」から始まる言葉
親に似ぬ子は鬼子 ことば
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意味

「親に似ぬ子は鬼子(おやににぬこはおにご)」とは、子供は容姿や性質などが親に似るのが当然であるという意味です。

もし親に似ていない子がいれば、それは人間の子ではなく鬼の子だという極端な例えを用いて、親子は必ず似るものであるという事実を強調しています。
また、親の手に負えない子供を鬼の子にたとえ、親の思いどおりにはならないという意を込めて使うこともあります。

語源・由来

「鬼子(おにご)」は、両親に似ない子を指す言葉です。
子供はふつう親に似るものですが、親に似ない子、とりわけ親の手に負えない子を、何をしでかすかわからない者という意味で鬼の子にたとえました。
人間の子である以上、親に似ないはずがないという経験則を逆説的に表現しています。

使い方・例文

「親に似ぬ子は鬼子」は、子供の言動や性質が親に似ていないことを嘆く場面や、親の良くない癖が子にもそっくり出てしまったと苦笑いする場面で使われます。

  • 礼儀正しい親なのに口が荒く、親に似ぬ子は鬼子と嘆かれた。
  • 短気なところは父親そっくりで、親に似ぬ子は鬼子と苦笑した。
  • 勉強嫌いな点が私に似てしまい、親に似ぬ子は鬼子で耳が痛い。

誤用・使用上の注意点

文字通り「親に似ていない=普通ではない」と捉えられると、差別的な響きを持ちます。
養子縁組の家庭や複雑な家族構成の方々の前で使うことや、親の悪い癖や欠点が子に似ている場合に用いると、相手を傷つけたり侮辱と受け取られたりする可能性があるため注意が必要です。

類義語・関連語

「親に似ぬ子は鬼子」と似た意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。

  • 蛙の子は蛙(かえるのこはかえる):
    子供は結局のところ親と同じような道を歩む、または似た性質を持つということです。
  • 瓜の蔓に茄子はならぬ(うりのつるになすびはならぬ):
    平凡な親からは非凡な子は生まれないということです。
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対義語

「親に似ぬ子は鬼子」と反対の意味を持つ言葉には以下のようなものがあります。

  • 鳶が鷹を生む(とんびがたかをうむ):
    平凡な親から非常に優れた才能を持つ子供が生まれることです。
  • 出藍の誉れ(しゅつらんのほまれ):
    弟子が師匠よりも優れること、転じて子が親よりも優れることです。

英語表現

The apple doesn’t fall far from the tree

直訳:リンゴは木から遠くには落ちない。
意味:子は親の性格や能力に似るものだという定型表現です。

The boy is as stubborn as his father. The apple doesn’t fall far from the tree.
(その少年は父親と同じくらい頑固で、まさに子は親に似るだ。)

Like father, like son

意味:父親の性質がそのまま息子に受け継がれている様子を表します。

He gets angry easily. Like father, like son.
(彼はすぐに怒る。この親にしてこの子ありだ。)

親に似ぬ子は鬼子の「鬼子」は歯の生えた子も指した

「鬼子(おにご)」という語には、両親に似ない子のほかに、歯が生えて生まれた子、荒々しい子という意味もあります。
古くは、鬼に似た異様な姿で生まれてきた子を指し、多くは歯や髪が生えて生まれた子をいいました。

日本には、こうした子を儀礼として一時的に捨てる習俗がありました。
鬼子と称した歯の早く生えた子や異形の容姿の子を辻や川に捨て、あらかじめ頼んでおいた知人や通行人に拾ってもらい、それを実の親が引き取るというものです。
拾った人は拾い親・辻親と呼ばれ、仮の親として名付けや将来の後ろ盾を頼まれることもありました。

弁慶の誕生をめぐる伝承の多くも、弁慶を鬼子として生まれ、山中に捨てられた子として語っています。

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