ことわざ 故事成語

水清ければ魚棲まず

(みずきよければうおすまず)

人が清廉潔白すぎたり厳格すぎたりすると、かえって人が寄り付かない様子。

異形:水清ければ魚住まず/水清ければ大魚なし

12文字の言葉 / 「み」から始まる言葉
水清ければ魚棲まず ことば
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意味

「水清ければ魚棲まず(みずきよければうおすまず)」とは、水が清すぎるとかえって魚が住まないことから、人格が清廉潔白すぎたり、ルールに厳格すぎたりする人のもとには、かえって人が集まらないという意味です。
相手の小さな欠点まで許さないような、息苦しさや窮屈さに対するネガティブな戒めとして使われます。

語源・由来

中国・後漢時代の歴史家である班固が記した歴史書『漢書』の「東方朔伝」に見える言葉です。
その中で東方朔が「故に曰く」と前置きして引いているのが、「水が清すぎると魚はいないし、人が他人の欠点を厳しく調べすぎると仲間がいなくなる」という意味の「水至って清ければ則ち魚無く、人至って察なれば則ち徒無し」という一文です。
同じ句は『大戴礼記だたいらいき』にも、孔子が弟子の子張しちょうに語った言葉として載っています。
この句が日本に伝わり定着しました。

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使い方・例文

「水清ければ魚棲まず」は、他人のささいな失敗を許さず孤立している人を評する場面や、組織のルールが厳しすぎて所属する人間が萎縮している状況を嘆く場面で使われます。

  • 彼の道徳観は立派だが、水清ければ魚棲まずで周囲は離れてしまった。
  • 規則は必要だが、水清ければ魚棲まずと言うように多少のゆとりも大切だ。

類義語・関連語

「水清ければ魚棲まず」と似た意味を持つ言葉には、以下のものがあります。

  • 人至って察なれば則ち徒無し(ひといたってさつなればすなわちとなし):
    人が他人の欠点を厳しく調べすぎると、仲間が去っていくという法則。
  • 水清くして大魚なし(みずきよくしてたいぎょなし):
    澄みきった水には大きな魚が育たないことから、清廉すぎる人に大物が寄り付かない様子。

対義語

「水清ければ魚棲まず」と反対の意味を持つ言葉には、以下のものがあります。

  • 清濁併せ呑む(せいだくあわせのむ):
    度量が広く、善も悪も区別することなく全て受け入れる心の広さを持つ状態。

「水清ければ魚棲まず」を引いた東方朔の人物像

この言葉の出典として知られる『漢書』「東方朔伝」の主人公・東方朔(紀元前154年頃〜93年頃)は、前漢の武帝に仕えた人物です。

鋭い弁舌と博学で知られる一方、宮廷では度を過ぎた冗談を飛ばし、酒を好み、型破りな言動を繰り返したと伝わります。
それでも武帝の信任を長く保ち、後世には機知に富んだ奇人として語り継がれました。

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