四字熟語 故事成語

飽食終日

(ほうしょくしゅうじつ)

一日中お腹いっぱい食べ、頭も体も使わず怠けること。


10文字の言葉 / 「ほ・ぼ・ぽ」から始まる言葉
飽食終日 ことば
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意味

「飽食終日(ほうしょくしゅうじつ)」とは、一日中お腹いっぱい食べて、全く頭も体も使わずに怠けて過ごすことを指します。

  • 飽食(ほうしょく):飽きるほど十分に食べること。
  • 終日(しゅうじつ):朝から晩まで。一日中。

単に「食べ過ぎる」ことではなく、知的な活動や生産的な仕事を一切行わない「怠惰な状態」を戒める意味が含まれています。

語源・由来

「飽食終日」の由来は、儒教の開祖である孔子の言行録『論語』にあります。

陽貨(ようか)編で、孔子は次のように厳しく語っています。

飽食終日,無所用心,難矣哉!
(一日中お腹を空かせずにいながら、少しも心(頭)を使わずにぼんやり過ごしているようでは、どうしようもない)

「飽食終日」は、もともと向上心を持たずに時間を浪費する人を批判する文脈で使われた言葉です。

現代語では、孔子の厳しい叱責としてのニュアンスだけでなく、自嘲気味に「だらだらと過ごしてしまった」と述べる際にも用いられます。

使い方・例文

「飽食終日」は、連休中の自堕落な生活や、隠居後の何もしない暮らしを表現する際に使われます。

  • 休暇のたびに、飽食終日の生活を繰り返している。
  • 飽食終日を決め込む弟の姿には、母も呆れている。
  • 退職してから飽食終日の日々を送るうちに、すっかり気力が衰えてしまった。
  • 試験前だというのに飽食終日では、合格はおぼつかない。

誤用・注意点

「飽食」という言葉に引きずられて、「一日中ずっと食べ続けている」という意味で使うのは誤りです。

あくまで「十分に食べた後に、何もせずだらけていること」を指します。
また、もともとは孔子が弟子や世人を叱った言葉であるため、相手の生活を表現する際に使うと失礼にあたるため控えましょう。

類義語・関連語

「飽食終日」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 無為徒食(むいとしょく):
    これといった仕事もせず、ただぶらぶらと毎日を過ごすこと。
  • 飽食暖衣(ほうしょくだんい):
    お腹いっぱい食べ、暖かい服を着ること。転じて、何の不自由もない安楽な生活。

対義語

「飽食終日」とは対照的な意味を持つ言葉は以下の通りです。

  • 刻苦勉励(こっくべんれい):
    心身を苦しめるほど努力し、仕事や学問に励むこと。
  • 粉骨砕身(ふんこつさいしん):
    骨を粉にし身を砕くほど、力の限りを尽くして働くこと。

英語表現

「飽食終日」を英語で表現する場合、以下の定型表現がニュアンスをよく伝えます。

To eat the bread of idleness

「怠惰のパンを食べる」という聖書(箴言)由来のフレーズで、働かずに怠けて過ごすことを意味します。

He spent the whole summer eating the bread of idleness.
(彼は夏中、飽食終日の日々を過ごした。)

飽食終日の後に孔子は「双六でも打つほうがまし」と続けた

『論語』陽貨篇のこの一節には、次のような続きがあります。

飽食終日,無所用心,難矣哉!不有博弈者乎?爲之,猶賢乎已!
(飽食終日、心を用うる所無し、難いかな。博弈はくえきなる者有らずや。之を為すは猶お已やむに賢まされり)

「博」は双六の類、「弈」は囲碁を指します。
何もせずにいるくらいなら、双六でも碁でも打っているほうがまだましだ、と孔子は言いました。

遊びを勧めているわけではありません。
食べて寝るだけで頭を使わないことのほうを、孔子は重く見ています。

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