万感胸に迫る

「万感胸に迫る」(ばんかんむねにせまる)の文字タイポグラフィのみのサムネ(仮サムネ2) 個別解説
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喜びや悲しみなど、さまざまな思いが一度にあふれ出し、胸がいっぱいになる、そんな心の高まりを表すのが、「万感胸に迫る」(ばんかんむねにせまる)です。

意味

万感胸に迫るとは、さまざまな感情が一度にわき起こり、胸がいっぱいになるほど心を強く揺さぶられるという意味です。
喜びや悲しみが入り交じった、言葉にしにくい深い感慨を表す言葉です。

  • 万感(ばんかん):心に浮かぶ、さまざまな思いや感情。
  • 胸に迫る(むねにせまる):感情が強くこみ上げてくること。

語源・由来

「万感」は「万」(数の多いこと)と「感」(感情、思い)を組み合わせた漢語で、「あらゆる感情」というニュアンスを持ちます。
「胸に迫る」は、感情が体の内側からこみ上げてくる様子を、胸という体の部位で表現した日本語の慣用的な言い回しです。
この二つが結びつくことで、単一の感情では言い表せない、複雑で深い心の動きを表す言葉として使われるようになったと考えられています。
卒業式や表彰式など、改まった場面のスピーチや文章で用いられることの多い表現です。

使い方・例文

「万感胸に迫る」は、感慨深い場面での強い感情を表す際に使われます。

  • 引退の挨拶をする彼の姿に、万感胸に迫る思いがした。
  • 長年の努力が実を結び、万感胸に迫る気持ちで表彰状を受け取った。
  • 故郷の駅に降り立った瞬間、万感胸に迫るものがあった。

類義語・関連語

  • 感慨無量(かんがいむりょう):
    深く心に感じ入り、その思いが計り知れないほどであること。

英語表現

  • be overwhelmed with emotion
    さまざまな感情がこみ上げ、胸がいっぱいになること。

分解しきれない感情を、まるごと受け止める言葉

心理学では、喜びと悲しみのように相反する感情が同時に生じる状態を「アンビバレンス(両価性)」と呼びます。
「万感胸に迫る」が表すのは、まさにこうした複数の感情が整理されないまま押し寄せる瞬間です。
単一の感情語では説明しきれない心の動きを、あえて分解せずまるごと表現できる点に、この言葉ならではの奥深さがあります。

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