意味
本人が隠したい、あるいは意識していない部分を見透かされる皮肉やからかいの気持ちを込めて使われる、ややネガティブな言葉です。
- お里(おさと):生まれ育った環境や実家。
- 知れる(しれる):周囲に知られること。
語源・由来
「お里が知れる」は、江戸時代の嫁入り文化を背景に生まれたことわざとされています。
当時「里」は嫁いだ女性の実家を指す言葉で、嫁ぎ先での立ち居振る舞いや言葉遣いに粗があると、「実家でどんな教育を受けてきたのか」と姑や周囲から評されました。
この、本人の言動から実家の教育や環境が透けて見えるという皮肉な状況から、育ちや素性が知れてしまうことを広く指す言葉として使われるようになりました。
使い方・例文
「お里が知れる」は、言動から隠していた育ちや素性が露呈した場面で、皮肉交じりに使われます。
- 食事の作法を見れば、お里が知れるものだ。
- 言葉遣いが荒くて、お里が知れてしまった。
- そんな態度ではお里が知れるよ。
類義語・関連語
「お里が知れる」と同じように、隠していたものが露見する様子を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 化けの皮が剥がれる(ばけのかわがはがれる):
取り繕っていた本性や欠点が露見すること。
英語表現
your upbringing shows
直訳「育ちが表れている」で、言動からその人の育った環境がうかがえる様子を表す表現。
The way he spoke rudely to the waiter—his upbringing really shows.
(店員への横柄な話し方に、お里が知れる思いだった。)
18世紀の読み物にすでに見える言い回し
「お里が知れる」は、江戸時代中期の洒落本『当世穴穿』(1769〜71年頃)に「直にお里が知れる」という形ですでに使われており、古くから使われてきた言い回しであることが分かっています。
「お里」とは、嫁いだ女性の実家を指す言葉です。
言葉遣いや立ち居振る舞いから、育った家庭環境が透けて見えてしまうという意味で使われてきました。
本人には選べない育った環境を持ち出す表現であるため、近年は相手の出自や家庭環境を軽んじる響きを持つ言葉として、使用を控える場面が増えています。










コメント