意味
「日にち薬(ひにちぐすり)」とは、心や体に受けた痛手も、日数が経つにつれて少しずつ和らいでいくという意味です。
薬を飲むように、日数そのものが治療の役割を果たすという発想が込められています。
- 日にち(ひにち):日数、時間の経過。
- 薬(くすり):症状や苦しみを和らげるもの。
語源・由来
「日にち薬」はもともと関西地方で使われてきた言い回しで、月日が経つことが薬のように傷を癒してくれるという発想を表しています。
骨折や打撲といった身体の症状だけでなく、失恋や死別といった心の傷にも使われる表現です。
使い方・例文
「日にち薬」は、すぐには解決しない痛みや悲しみに寄り添う場面で使われます。
- ぎっくり腰は、あとは日にち薬で治まるはずだ。
- 失恋のつらさも、日にち薬がいずれ和らげてくれる。
- 気まずい空気は日にち薬に任せておこう。
類義語・関連語
「日にち薬」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 時薬(ときぐすり):
時間の経過が心の傷を癒すことを表す、ほぼ同じ意味の言い方。
英語表現
Time heals all wounds
「時間はすべての傷を癒す」という、よく知られた英語のことわざ。
Don’t worry, time heals all wounds.
(心配しないで、日にち薬がきっと効くよ。)
関西の方言「日にち薬」は国語辞典にも
「日にち薬」は、大阪・京都・兵庫の方言を集めた辞典に見出しとして載る、関西の言葉です。
日数を重ねてじっと養生していれば、病気やけがが自然によくなってくる、という意味で説明されています。
関西では、医師が薬を出さずに「あとは日にち薬やね」と伝える場面などで使われてきました。
時間がたてば傷が癒えるという考え方は全国にあり、「時薬」「時間薬」という似た言い方もあります。
そのなかで「日にち薬」は、2008年に改訂された全国向けの国語辞典で新しく見出し語に加えられ、方言にとどまらない言葉になりました。










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