意味
「花も恥じらう」とは、花でさえも恥ずかしく感じてしまうほど、若く美しく初々しい様子という意味です。
華やかさよりも、恥じらいを含んだ清らかさや慎ましさに重きを置いた表現です。
語源・由来
中国の美女にまつわる故事に由来するという説があります。
三国時代、大喬・小喬という美しい姉妹がいて、その美しさを称えて「花も恥じらい、月も光を隠す」と表現されたのが始まりという説や、唐の玄宗皇帝に寵愛された楊貴妃の美しさを「羞花」と呼んだことに由来するという説があります。
いずれの説においても、自然界で最も美しいとされる花でさえかなわないほどの美しさ、という発想が共通しています。
使い方・例文
「花も恥じらう」は、若く美しい女性の初々しさを表す場面で使われます。
- 成人式を迎えた娘は、花も恥じらう年頃になった。
- 卒業アルバムの写真には、花も恥じらう乙女たちの笑顔が並んでいた。
- 祖母は「私にも花も恥じらう時代があったのよ」と懐かしそうに話した。
類義語・関連語
- 紅顔の美少女(こうがんのびじょうじょ):
血色の良い、若々しく美しい少女。 - うら若い:
いかにも若々しく、初々しい様子。
「羞花」は中国四大美人を表す四字句の一つ
由来の一つとされる「羞花」は、単独の言葉ではなく、中国で伝統的に美しいとされる四人の女性、いわゆる「四大美人」を称える四字句の一部として使われています。
西施の美しさに魚が泳ぐのを忘れて沈んだという「沈魚」、王昭君の美しさに雁が飛ぶのを忘れて落ちたという「落雁」、貂蝉の美しさに月が雲に隠れたという「閉月」、そして楊貴妃が花に触れると花が恥じらうように葉を閉じたという「羞花」。
この四つを合わせた「沈魚落雁、閉月羞花」は、絶世の美女を形容する定型句として中国で広く使われてきました。
「花も恥じらう」という日本語表現の背後には、一人の美女の美しさを花や月、魚や雁にたとえて称えるという、この中国の美人形容の伝統があります。










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