先ほどまで穏やかだった空に、急に黒い雲が広がり始める。
そんな不穏な変化の兆しを表すのが、「雲行きが怪しい」(くもゆきがあやしい)です。
意味
雲行きが怪しいとは、物事の成り行きが悪くなりそうな気配や、人間関係が険悪になりそうな予兆があることという意味です。
もともとは空の雲の動きから天気が崩れそうだと予測することを指し、そこから人間社会の情勢にも転用されるようになった言葉です。
- 雲行き(くもゆき):雲の動き。転じて物事の成り行き。
- 怪しい(あやしい):不安な様子。悪い予感がすること。
語源・由来
「雲行き」は、もとは文字通り雲の流れる方向や速さを指す気象用語でした。
空を見上げて風向きや雲の動きから天候の変化を読み取る「観天望気」の知恵は、農業や漁業に従事する人々にとって欠かせないものでした。
この「雲行き」が「怪しい」と結びつくことで、単なる天気の話にとどまらず、交渉や人間関係の先行きが不透明であることを表す比喩表現として広く使われるようになりました。
使い方・例文
「雲行きが怪しい」は、交渉や人間関係、社会情勢などが悪化する兆しを表す際に使われます。
- 交渉の雲行きが怪しくなってきた。
- 二人の関係は、最近雲行きが怪しいらしい。
- 会議の空気から、雲行きが怪しいのを感じ取った。
類義語・関連語
「雲行きが怪しい」と同様に、物事の悪化する予兆を表す言葉には以下のようなものがあります。
- 風向きが変わる(かぜむきがかわる):形勢や周囲の態度が変化すること。
- 雲行きを見る(くもゆきをみる):物事の成り行きを注意深く見守ること。
英語表現
「雲行きが怪しい」を英語で表現する場合、以下のような言い回しが使われます。
things are looking grim
状況が悪化しつつある様子を表す、日常会話でよく使われる表現。
- 例文:
The negotiations went on, but things were looking grim.
(交渉は続いたが、雲行きが怪しくなってきた。)
「雲行き」が人間関係の比喩になった理由
雲の動きは、遠くから見ても変化がはっきりと分かる自然現象です。
刻々と形を変え、風向きによって進む方向が読み取れる雲は、目に見えない情勢の変化を可視化する例えとして扱いやすい対象でした。
「風向きが変わる」「暗雲が垂れ込める」など、天候に関わる言葉が社会情勢の比喩として数多く使われているのも、この分かりやすさによるところが大きいと考えられます。









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