真っ白な雪景色の中に、真っ白な鳥がひっそりと降り立つ。
そんな見分けのつかない情景を表すのが、「雪に白鷺」(ゆきにしらさぎ)です。
意味
雪に白鷺とは、似たものが重なり合っていて、見分けがつかず目立たないことという意味です。
白い雪景色に白い鷺がまぎれてしまう視覚的な情景から、区別のつきにくい状況をたとえる、静かで詩的な響きを持つ言葉です。
- 雪(ゆき):白く降り積もった雪景色。
- 白鷺(しらさぎ):全身が白い羽毛を持つ鳥の総称。
語源・由来
「雪に白鷺」は、雪景色の中に舞い降りた白鷺が背景に溶け込んで見分けがつかなくなるという、日常で目にする自然の情景から生まれた言葉です。
同じ発想を持つ言葉に「闇に烏、雪に鷺」があり、こちらは黒い烏が闇夜にまぎれ、白い鷺が雪にまぎれるという対になる二つの情景を組み合わせて表現しています。
「雪に白鷺」は、そのうちの片方が独立して使われるようになったものと考えられています。
使い方・例文
「雪に白鷺」は、似通ったものが重なって区別がつかない様子を表す際に使われます。
- 白い服を着た彼女は、まるで雪に白鷺のように会場に溶け込んでいた。
- 同じ主張が並ぶ意見書は、雪に白鷺で誰の発言か分からない。
- 似た商品ばかりの棚は、雪に白鷺の状態だ。
類義語・関連語
「雪に白鷺」と同様に、似たものが重なり区別がつかない様子を表す言葉には以下のようなものがあります。
- 闇夜に烏(やみよにからす):黒いものが闇に紛れて見えなくなること。
「闇に烏、雪に鷺」という対句表現
「雪に白鷺」は、単独でも使われますが、本来は「闇に烏、雪に鷺」という対句の一部です。
黒い烏と白い鷺という正反対の色を持つ鳥を、それぞれ闇と雪という対照的な背景に置くことで、見分けのつかなさを二重に印象づける構成になっています。
色の対比を用いたこうした言い回しは、視覚的な情景を簡潔に伝える日本語の慣用句に多く見られる特徴です。









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