四字熟語

悪逆無道

(あくぎゃくむどう)

人の道に背いた、度を越してひどい行い。また、そのさま。

異形:あくぎゃくぶとう/あくぎゃくぶどう

8文字の言葉」から始まる言葉
悪逆無道 ことば
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意味

人の道に背く悪事を指す「悪逆」に「無道」を重ねて、さらに強めた言葉です。
「悪逆無道な振る舞い」のように、人の性格ではなくその行いを名指しして責める場面で使われます。

構成要素は、以下のように分解できます。

  • 悪逆(あくぎゃく):人の道から外れた、ひどい悪事。
  • 無道(むどう):行いが人の道にそむいていること。

語源・由来

「悪逆無道」は、『平家物語』(13世紀前半)の巻三に「入道相国の躰を見るに悪逆無道にして、ややもすれば君を悩まし奉る」という形で出てきます。
「相国」は大臣の唐名で、出家して大臣の位にある人物のありさまが、道にそむいていてともすれば主君を苦しめる、と評されています。

前半の「悪逆」はさらに古く、奈良時代の『続日本紀』の757年の記事にも見えます。
その時代の「悪逆」は、律に定められた罪の名でもありました。

使い方・例文

「悪逆無道」は、人としての道を大きく外れた行いを強く責める場面で使われます。

  • 悪逆無道な振る舞いに、長年仕えた家臣も背を向けた。
  • 古い記録は、当時の領主を悪逆無道と書き残している。
  • 悪逆無道の限りを尽くした末に、その一族は滅び去った。

読み方と書き方

三通りの読み

「あくぎゃくむどう」のほかに、「あくぎゃくぶとう」「あくぎゃくぶどう」とも読みます。
いまの文章では「あくぎゃくむどう」が使われます。

「悪逆」と「悪虐」

二字の「悪逆」には、「悪虐」と書く形もあります。
ただし四字の形では「悪逆無道」と書きます。

類義語・関連語

「悪逆無道」と同じく、人の道を外れたひどい行いを表す言葉には以下のようなものがあります。

  • 悪逆非道(あくぎゃくひどう):
    はなはだしい罪悪を行い、人情や常識から外れること。
  • 極悪非道(ごくあくひどう):
    この上なく悪く、道理や人情から外れること。
  • 冷酷非道(れいこくひどう):
    人間らしい温かみがなく、人として行うべき道から外れていてむごいこと。

「悪逆無道」と「悪逆非道」の違い

「悪逆無道」と「悪逆非道」は、頭に置く「悪逆」が同じで、意味もほとんど重なります。
分かれるのは後ろに重ねる字だけで、「無道」も「非道」も道理に背くことを表します。

語句頭に置く語重ねる字
悪逆無道
(あくぎゃくむどう)
悪逆無道
悪逆非道
(あくぎゃくひどう)
悪逆非道

英語表現

heinous

きわめて悪質で、とうてい許しがたいという意味の形容詞。

They were tried for a heinous crime.
(彼らは悪逆無道な罪で裁かれました。)

罪の名だった「悪逆」

「悪逆」は、もともと古代の律に定められた罪の名でした。
律には最も重い八つの罪をまとめた「八虐」があり、謀反や謀大逆と並んで「悪逆」がそこに数えられています。
祖父母や父母を殴ったり殺そうとしたりした場合などがこれにあたり、大赦の対象からも外されました。
「悪逆」は、この罪の名と、人の道に外れた悪事という意味の両方を担ってきた言葉です。

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