意味
「論功行賞」は、「功を論じる」と「賞を行う」という二つの段取りを、そのまま並べた四字熟語です。
働きの大きさをまず量ったうえで、その順に見合った褒美を配ることを指します。
戦いや大きな仕事が終わったあとの恩賞について述べる場面で使われます。
- 論功(ろんこう):功績の有無や程度を論じて定めること。
- 行賞(こうしょう):功績に対して賞を与えること。
語源・由来
「論功行賞」は、「論功」と「行賞」という二つの語を組み合わせた四字熟語です。
「論功」は功績の有無や程度を論じて定めること、「行賞」は功績に対して賞を与えることを表します。
「論功」は『史記』の蕭相国世家に、「行賞」は『礼記』の月令に出てきます。
どちらも中国の古い書物で使われていた語です。
『史記』の蕭相国世家は、漢の高祖が項羽を破って天下を定めたあと、家臣の手柄を比べて序列を決める場面を伝えています。
群臣が功を争って一年あまり決まらず、高祖は蕭何の功が最も大きいとして、最も多くの領地を与えました。
『礼記』の月令は、一年の政事や儀式を月ごとに順序立てて記した篇です。

使い方・例文
「論功行賞」は、働きの大きさを見きわめて褒美や地位を配る場面で使われます。
- 戦のあと、大名たちは論功行賞の沙汰を待ちわびていた。
- 新内閣の顔ぶれは論功行賞の色が濃いと批判された。
- 社長は論功行賞を徹底し、成果に応じて賞与を配った。
類義語・関連語
「論功行賞」と同じように、手柄と処遇の結びつきを表す言葉には以下のようなものがあります。
- 信賞必罰(しんしょうひつばつ):
功績のある者には必ず賞を与え、罪をおかした者は必ず罰すること。 - 恩賞(おんしょう):
功績のあった者に、主君が褒美として金品や地位、領地を与えること。 - 適材適所(てきざいてきしょ):
人の才能や性格を見極め、ふさわしい役割や地位に就けること。 - 勧善懲悪(かんぜんちょうあく):
善い行いを奨励し、悪い行いを懲らしめること。
「論功行賞」と「信賞必罰」の違い
どちらも働きに応じて処遇を決めることを指しますが、扱っている範囲が違います。
「論功行賞」は賞だけを扱い、「信賞必罰」は賞と罰の両方を必ず行うことを説きます。
| 語句 | 扱う範囲 | 量るもの |
|---|---|---|
| 論功行賞 (ろんこうこうしょう) | 賞のみ | 功績の有無と大小 |
| 信賞必罰 (しんしょうひつばつ) | 賞と罰の両方 | 功績と罪 |
英語表現
on merit
縁故や年数ではなく、働きの中身だけを見て決めることを表す言い方。
Promotions in this company are decided on merit.
(この会社の昇進は働きぶりだけで決まります。)
賞を行うか、封を行うか
『史記』の蕭相国世家には、天下が定まったあとの場面が「論功行封」と出てきます。
ここで「論功」の下に置かれているのは「行賞」ではなく「行封」です。
「封」は諸侯や大名の領地を指し、領土を与えて領主にすることを表す字です。










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