慣用句

シャッポを脱ぐ

(しゃっぽをぬぐ)

相手にはかなわないと知って降参すること。


7文字の言葉し・じ」から始まる言葉
シャッポを脱ぐ ことば
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意味

「シャッポを脱ぐ」は、力比べや言い争いで相手が上だとはっきりしたときに、自分から負けを認めて引き下がる言い方です。
悪事が露見して観念する、対抗する気持ちを捨てる、という使い方もあります。

  • シャッポ:フランス語からきた、つばのある帽子。
  • 脱ぐ:身につけた物を取り去ること。

語源・由来

「シャッポを脱ぐ」の「シャッポ」は、フランス語の chapeau からきた言葉です。
つばのある帽子のことで、「シャポー」とも言います。

降参することを古くは「兜を脱ぐ」と言い表していましたが、明治になって西洋の帽子が広まると、その「兜」を当時流行の「シャッポ」に置き換えた言い方として定着しました。
頭のかぶり物を取っておじぎをするしぐさが、そのまま相手に折れる意味に結びついた形です。

使い方・例文

「シャッポを脱ぐ」は、相手の力量や粘り強さを認めて、これ以上は張り合えないと折れる場面で使われます。

  • 連日の残業にも音を上げない後輩にはシャッポを脱ぐ
  • あそこまで調べ上げられては、こちらもシャッポを脱ぐしかない。
  • 彼の記憶力の確かさには、さすがの部長もシャッポを脱いだ

類義語・関連語

「シャッポを脱ぐ」と同じように、相手が上だと認める気持ちを表す言葉には以下のようなものがあります。

  • 兜を脱ぐ(かぶとをぬぐ):
    相手の力を認めて降参すること。
  • 歯が立たない(はがたたない):
    相手が強すぎて、まったくかなわないこと。
  • 舌を巻く(したをまく):
    あまりのすばらしさに、ひどく驚き感心すること。

「シャッポを脱ぐ」と「兜を脱ぐ」の違い

どちらも相手に力及ばず従うという同じ意味を持ちますが、生まれた時代が違います。
「兜を脱ぐ」は武士が兜を脱いで敵意のないことを示した江戸時代からの言い方で、「シャッポを脱ぐ」は明治の文明開化でヨーロッパの帽子が広まったころに、その「兜」を「シャッポ」に置き換えてできた新しい言い方です。

語句もとになった物生まれた時代
シャッポを脱ぐ
(しゃっぽをぬぐ)
西洋の帽子明治以降
兜を脱ぐ
(かぶとをぬぐ)
武士のかぶと江戸時代から

英語表現

take one’s hat off to someone

相手の成し遂げたことに感心していると伝えるときの言い方。
帽子を取る動作を使う点まで「シャッポを脱ぐ」と重なる表現。

I take my hat off to her.
(彼女には頭が下がります。)

「シャッポ」から生まれた「ポシャる」

計画が途中でダメになることを指す「ポシャる」は、この「シャッポ」から生まれた言葉だとされています。
「シャッポ」をひっくり返すと「ポシャ」になり、降参を表す「シャッポを脱ぐ」のイメージから、物事が失敗する・中止になるという意味に転じました。
昭和の初め頃にはすでに使われていた言い方で、「シャッポを脱ぐ」から枝分かれしてできた言葉です。

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