怒りや驚き、感動が胸に湧いたとき、思わず目を大きく見開いてしまう、そんな身体の反応から生まれた表現が、「目を見張る」(めをみはる)です。
意味
目を見張るとは、驚きや感嘆のあまり、目を大きく見開くことという意味です。
単なる驚きではなく、相手や物事への称賛や敬意を伴うポジティブな驚きを表すことが多い言葉です。
- 目(め):物を見るための器官。
- 見張る(みはる):目を大きく開いてじっと見ること。
語源・由来
目を見張るという表現の「見張る」は、もともと「目を大きく開いてじっと見つめること」と「警戒して見守ること」という二つの意味を持つ古い言葉でした。
平安時代の文献にすでに「見張る」という語が見られ、中世以降、驚きや感動によって思わず目を大きく見開く様子を表す言葉として定着していったという説があります。
江戸時代になると、称賛や感嘆の気持ちを込めて使われる用法が広まり、現在のような「目を見張る」という形で使われるようになりました。
使い方・例文
目を見張るは、予想を超える成果や美しさに接して、強い驚きと称賛を覚える場面で使われます。
- 新人とは思えない目を見張る成長ぶりに、周囲も驚いた。
- 彼女の作品は、審査員も目を見張る出来栄えだった。
- 一年でここまで上達するとは、目を見張るものがある。
類義語・関連語
目を見張ると同様に、強い驚きや感嘆を表す言葉には、以下のようなものがあります。
英語表現
eyes widen
直訳で「目が大きくなる」という意味の表現で、驚きや感嘆で目を見開く瞬間の描写に使われるフレーズ。
Her eyes widened at the sight of the finished painting.
(完成した絵を見て、彼女は目を見張った。)
be amazed at
「〜に驚嘆する」という意味の表現で、優れたものへの感嘆を伝える際に使われるフレーズ。
We were amazed at his rapid progress.
(私たちは彼の目を見張る成長ぶりに驚いた。)
目を見開く仕草の科学
人が驚いたときに目を大きく見開くのは、日本に限らず世界共通の反応です。
心理学者ポール・エクマンの表情研究では、驚きの表情に上まぶたが引き上がり白目の面積が広がる動きが含まれることが指摘されています。
目を見開くことで視野が広がり、瞬間的に多くの情報を取り込みやすくなるという身体的な利点があるとも考えられています。
感情の動きがそのまま体の反応に表れる点は、「目を見張る」という言葉が生まれた背景とも重なります。









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