意味
「目を見張る(めをみはる)」とは、あまりの驚きや感心のあまり、思わず目を大きく見開いてしまうという意味です。
単なる驚きではなく、相手や物事への称賛や敬意を伴うポジティブな驚きを表すことが多い言葉です。
- 目(め):物を見るための器官。
- 見張る(みはる):目を大きく開いてじっと見ること。
語源・由来
目を見張るという表現の「見張る」は、目を大きく開いて見ることを表す言葉です。
平安時代の辞書『新撰字鏡』にすでに「目見波利太利」(目みはりたり)と見え、古くから使われてきました。
使い方・例文
目を見張るは、予想を超える成果や美しさに接して、強い驚きと称賛を覚える場面で使われます。
- 新人とは思えない目を見張る成長ぶりに、周囲も驚いた。
- 彼女の作品は、審査員も目を見張る出来栄えだった。
- 一年でここまで上達するとは、目を見張るものがある。
類義語・関連語
目を見張ると同様に、強い驚きや感嘆を表す言葉には、以下のようなものがあります。
英語表現
eyes widen
直訳で「目が大きくなる」という意味の表現で、驚きや感嘆で目を見開く瞬間の描写に使われるフレーズ。
Her eyes widened at the sight of the finished painting.
(完成した絵を見て、彼女は目を見張った。)
be amazed at
「〜に驚嘆する」という意味の表現で、優れたものへの感嘆を伝える際に使われるフレーズ。
We were amazed at his rapid progress.
(私たちは彼の目を見張る成長ぶりに驚いた。)
「目を見張る」は昔、怒りの顔にも使った
古い短編集『堤中納言物語』の「虫めづる姫君」に、この動きが出てきます。
召し使いの少年に「おもしろい毛虫がいます」と呼ばれた姫君は、すだれを押し出して「枝を見はり給ふ」のです。
(毛虫のいる枝を、目を大きく開いて見つめなさる)
一方、平安時代末の『今昔物語集』巻七には、怒りの目つきの例があります。
中国の張法義という男が死んで冥土の役所に連れて行かれると、役人が帳簿を調べ、昔、父に稲刈りを言いつけられた法義が目をむいて陰で父をののしったことを読み上げます。
ほかの罪は懺悔で消えていたのに、「目を見張て父を罵し事」(目をむいて父をののしったこと)だけは懺悔の後なので消えていない、というのです。
「目を見張る」は、目を大きく開くという動作を言う言葉で、その理由は好奇心にも怒りにもなりえました。
今は、感心や驚きで目を見開く場面に使うのがふつうです。










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