意味
「免許皆伝(めんきょかいでん)」は、武術や芸道の世界で、師匠が弟子にその道の奥義を残らず伝え、修了を認めることをいいます。
技量が一人前だと認められたことを表す言い方としても使われます。
- 免許(めんきょ):「免」も「許」も許すという意味の字。ここでは、師匠が弟子の技量を認めて許すこと。
- 皆伝(かいでん):奥義をすべて教えられること。
語源・由来
「免許皆伝」は、日本の武術や芸道の流派で使われてきた言葉です。
「免許」は、師匠が弟子に武術・技芸などの修了を認めて授ける資格や、その証書を指します。
使い方・例文
「免許皆伝」は、その道の技をすべて修めたと認められる場面で使われます。
- 十年通って、ようやく免許皆伝を許された。
- 母のぬか漬けは、そろそろ免許皆伝をもらえそうだ。
- 免許皆伝とはいえ、まだ師匠には遠く及ばない。
類義語・関連語
「免許皆伝」と同じように、師から弟子への奥義の伝授にまつわる言葉には以下のようなものがあります。
- 奥許し(おくゆるし):
「皆伝」の別の呼び名。師匠から奥義をすべて伝えられること。 - 一子相伝(いっしそうでん):
奥義を自分の子どもの一人だけに伝え、ほかの者には秘密にすること。 - 出藍の誉れ(しゅつらんのほまれ):
弟子がその師よりもすぐれていること。
「免許皆伝」と「一子相伝」の違い
どちらも奥義の伝授を表しますが、伝える相手の範囲が違います。
「免許皆伝」は修行を積んだ弟子に奥義をすべて伝えることをいい、「一子相伝」は自分の子ども一人だけに伝えて、ほかの者には教えないことをいいます。
| 語句 | 伝える相手 | ほかの者には |
|---|---|---|
| 免許皆伝 (めんきょかいでん) | 修行を積んだ弟子 | 修行を積めば伝える |
| 一子相伝 (いっしそうでん) | 自分の子ども一人 | 秘密にする |
免許より上に「皆伝」があった
近世の初めに成立した武術の流派の多くでは、免許皆伝に至るまでに複数の段階が設けられていました。
習得の浅い順に切紙、目録、免許、皆伝と呼ばれ、免許はまだ最後の段階ではありませんでした。
どの段階でも、弟子に誓詞(=誓いの文書)を差し出させてから証書を授けました。
皆伝に達した者でも教えてよい範囲が決められ、弟子に教えることを許す「指南免許」は宗家(=流派の家元)だけが出せるという流派もありました。
そうした流派では、皆伝はそのまま弟子を取ってよいという許しではありませんでした。









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