意味
「栄螺に金平糖」は、殻に角のある栄螺と、角の出た金平糖を並べて、それぞれに自分の考えを持つ人が同じ場に顔をそろえていることをたとえた言い方です。
栄螺は貝、金平糖は南蛮渡来の菓子で、まったく別の二つが角という共通点で結ばれています。
昭和のはじめに編まれた諺集に収められている古い言い方でもあります。
- 栄螺(さざえ):殻に角のような棘が並ぶ巻き貝。
- 金平糖(こんぺいとう):表面に角の出た小粒の砂糖菓子。
語源・由来
「栄螺に金平糖」は、1933年(昭和8年)に出た中野吉平編『俚諺大辞典』(東方書院)に収められている言葉です。
そこには「一見識ある人々の寄合ひたる」ことをいうと記されています。
「一見識」とはひとかどの見識という意味で、自分の考えをはっきり持っている人を指します。
角を持つ二つのものを並べたのは、そうした人たちが顔をそろえた様子に重ねたためとされます。
使い方・例文
「栄螺に金平糖」は、それぞれに自分の考えを持つ人が同じ場に集まった様子を言い表すときに使われます。
- 役員がそろった席は栄螺に金平糖で、意見が方々から出た。
- 一家言ある職人ばかりで、この工房はさながら栄螺に金平糖だ。
- あの三人が同席するとは、栄螺に金平糖という顔ぶれだ。
角のある二つのもの
栄螺の角は、どの個体にも同じように出ているわけではありません。
殻の一層ごとにおよそ10本内外の棘が立ちますが、本数や長さの個体差は激しいとされます。
波静かな環境にすむものは棘が出ず、「ツノナシサザエ」や「マルゴシサザエ」と呼ばれます。
金平糖のほうは、24本程度の角が出たものが良品とされ、茶席でも用いられます。
ケシの実を芯にして、回転なべで熱しながら2昼夜ほど砂糖液をかけ続けると、この角ができます。









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