ことわざ

盗人を捕らえて見れば我が子なり

(ぬすびとをとらえてみればわがこなり)

捕まえた盗人が自分の子だったという意外な事実に直面し、罰するか許すかの板挟みになることのたとえ。

異形:盗人を捕らえてみれば我が子なり

17文字の言葉」から始まる言葉
盗人を捕らえて見れば我が子なり ことば
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意味

「盗人を捕らえて見れば我が子なり」は、思いがけない事実が発覚し、どう対処すればよいか分からず途方に暮れる状況を表します。
とりわけ、相手が自分の身内だったときに、情と筋道の板挟みになる場面で使われます。

語源・由来

「盗人を捕らえて見れば我が子なり」は、室町時代末期の連歌師・山崎宗鑑が詠んだ句がもとになっています。「切りたくもあり切りたくもなし」という、斬りたい気持ちと斬りたくない気持ちの板挟みを表す下の句に対して上の句を付け加える「前句付け」という言葉遊びが催された際、宗鑑が「盗人を捕えて見ればわが子なり」という句を付けて見せたと伝えられています。

盗人として捕らえた相手が自分の子どもだったとわかれば、罰したい気持ちと罰したくない気持ちの板挟みになります。この状況が、もとの下の句が表す板挟みの心情にぴったり重なる着想として評判になり、『新撰犬筑波集』に収められました。

使い方・例文

「盗人を捕らえて見れば我が子なり」は、対処に困るほど気まずい事実が身内から発覚した場面で使われます。

  • 部下の使い込みを問い詰めたら実の甥だった。盗人を捕らえて見れば我が子なりとはこのことだ。
  • 探していた犯人が親友の息子で、盗人を捕らえて見れば我が子なりの心境になった。

英語表現

caught between a rock and a hard place

進むも退くもできない、板挟みの状態を表す表現。良心と情のどちらを取るか決めかねる場面で使われる。

Turning in your own brother puts you caught between a rock and a hard place.
(実の弟を突き出すなんて、まさに板挟みの状況だ。)

blood is thicker than water

家族の絆は他のどんな関係よりも強いという考えを表す表現。身内をかばいたくなる心理を説明するときに使われる。

However angry he was, blood is thicker than water, and he covered for his son.
(どんなに怒っていても血のつながりには勝てず、彼は息子をかばった。)

法が立ち入らない敷居

日本の刑法244条には、配偶者や直系の血族、同居する親族の間で窃盗が行われた場合、その刑を免除するという規定があります。盗みを働いた相手が実の子や配偶者だったときは、罪に問わず家庭内の問題として扱うという考え方に基づく規定です。この規定は明治時代の刑法制定時から続いており、同居していない兄弟姉妹などの親族が相手の場合は、被害者からの告訴がなければ起訴されない親告罪として扱われます。

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