意味
「棺を蓋いて事定まる(かんをおおいてことさだまる)」とは、人の本当の値打ちは、その人が世を去ったあとになってようやく定まるという教えです。
生きている間の評判や地位だけで早々に評価を決めてしまうことを戒める場面で使われます。
語源・由来
「棺を蓋いて事定まる」は、唐の詩人・杜甫の詩「君不見簡蘇徯」にある「丈夫は棺を蓋いて事始めて定まる」という一節で広く知られるようになった言葉です。
使い方・例文
「棺を蓋いて事定まる」は、亡くなった人物の功績や人生を振り返って評価する場面や、物事の結末を早合点しないよう戒める場面で使われます。
- あの経営者への評価は、棺を蓋いて事定まるのたとえどおり、亡くなって初めて定まった。
- 道半ばで判断せず、棺を蓋いて事定まるの心構えで見守るべきだ。
類義語・関連語
「棺を蓋いて事定まる」と同じ内容を、四字熟語で短く言い表した言葉もあります。
- 蓋棺事定(がいかんじてい):
「棺を蓋いて事定まる」を四字熟語の形にまとめた言い方。
杜甫が友に贈った詩に記した、死後にしか下せない評価
杜甫のこの一句は、生きている間の評価は定まらず、棺の蓋が閉じられて初めて、その人物の値打ちが確定するという考え方を示しています。
宋代に作られた杜甫の詩の注釈には、「蓋棺事方定」(棺にふたをして、はじめて評価が定まる)を劉毅という人物の言葉として引くものもありますが、出典の書名は示されていません。
人の真価は死後でなければ判断できないという考え方は、中国の詩文に繰り返し現れる主題でした。









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