意味
「尻目に懸ける(しりめにかける)」とは、相手をちらりと一瞥しただけで、まともに取り合わず見下すことです。
視線をちらりと向けるだけで、相手をわざと軽んじる態度を示すという、冷淡な響きを持つ言葉です。
古くは、媚びた目つきをするという意味でも使われました。
- 尻目(しりめ):顔は向けず、目だけを動かしてちらりと見ること。
語源・由来
「尻目に懸ける」は、顔をそちらに向けず、目だけを動かして相手をちらりと見る「尻目」という動作に由来する言葉です。
正面から向き合おうとせず、視線の端でちらりと一瞥するだけで済ませるという態度は、相手をまともに相手取る価値もないと見下していることの表れです。この、視線一つに込められた冷ややかな態度を、相手を見下し無視する意味の慣用句にしたものです。
使い方・例文
「尻目に懸ける」は、相手の抗議や呼びかけを無視し、取り合わない態度を表す場面で使われます。
- 周囲の反対を尻目に懸け、彼は自分の計画を押し通した。
- 追いすがる記者たちを尻目に懸け、彼は車に乗り込んで走り去った。
英語表現
look down one’s nose at
直訳は「鼻の先から見下ろす」で、相手を見下し軽んじる態度を表す言い回し。
He tends to look down his nose at people without a college degree.
(彼は大卒でない人を尻目に懸ける傾向がある。)
「尻目」は「後目」とも書く、目の動きに着目した言葉
「尻目」は「後目」とも表記され、どちらも顔の向きとは別に、視線だけを後ろや横に動かす様子を表しています。
日本語には、「尻」の字を体の部位そのものではなく、「後ろ」や「終わり」を表す言葉として使う表現がほかにもあります。「尻込み」は後ずさりして物事を避ける様子を、「尻すぼみ」は次第に勢いが衰えていく様子を表しており、どちらも「尻」を位置や順序の末尾を表す言葉として転用しています。
「尻目にかける」のほかにも、「〜を尻目に」という形で、周囲の反応や状況を気にも留めず物事を進める様子を表す言い回しとしても広く使われています。









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