「木」に関係することわざ・慣用句・四字熟語一覧

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「木」に関係する有名なことわざ 【特集】ことわざ・慣用句・四字熟語

大地に根を張り、空に向かって枝を広げる。
四季折々の姿を見せる「木」(き)は、古くから私たちの生活に寄り添い、時に精神的な支えとなってきました。
その力強い成長や、動かぬ性質、あるいは群生して森をなす様子は、人の生き方や社会のあり方を説く格好の題材となっています。

もくじ
  1. 生き抜くための知恵:処世術と身の振り方
  2. 人の器と成長:才能と教育のあり方
  3. 過ちと教訓:本質を見失わないために
  4. 状況の変化:再生と落差
  5. 態度と性質:人間関係の摩擦
  6. まとめ
  7. 【特集記事】
    週(月・火・水・木・金・土・日)のことわざ

生き抜くための知恵:処世術と身の振り方

寄らば大樹の陰(よらばたいじゅのかげ)

身を寄せるなら、細い木よりも大きな木の下の方が、雨露をしのげて安全であるということ。
頼りにするならば勢力のある強い者に従うのが得策である、という処世術を説いています。

柳に雪折れなし(やなぎにゆきおれなし)

一見、弱々しく見えるしなやかなものの方が、硬く強そうなものよりも、困難に対してうまく持ちこたえることができるというたとえ。
柔軟な思考や対応が、結果として最大の防御になることを教えてくれます。

良禽は木を択ぶ(りょうきんはきをえらぶ)

賢い鳥は自分の身を守り、居心地の良い木を選んで巣を作る。
転じて、賢明な部下は優れた主君を選んで仕えるべきだという意味。
自分の才能を正しく評価し、活かしてくれる場所を自ら選ぶことの重要性を説く故事成語です。

大木は風に折られる(たいぼくはかぜにおられる)

地位が高く、目立つ存在であるほど、周囲からの反発や攻撃、あるいは社会の荒波を受けやすいというたとえ。
背の高い大きな木ほど、強い風の抵抗を真っ向から受けて折れやすいという現象を人の世に当てはめています。

花は桜木、人は武士(はなさくらぎ、ひとぶし)

花の中では桜が最も優れているように、人の中では潔い武士が最も優れているという賞賛。
桜がぱっと散る潔さと、武士の死生観を重ね合わせた日本独自の美意識を表しています。

人の器と成長:才能と教育のあり方

栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)

将来、優れた人物となる者は、子供の頃から並外れた才能の片鱗を見せるというたとえ。
香木の白檀のことを指し、芽を出したばかりの頃から良い香りを放つ性質に由来しています。

大木の下に小木育たず(たいぼくのしたにしょうぼくそだたず)

偉大な人物や巨大な勢力のもとでは、後進の者がその影響に圧倒されてしまい、大きく成長することができないという戒め。
大きな木が日光を遮り、下の木を枯らしてしまう自然の摂理を、人材育成の難しさに例えています。

矯めるなら若木のうち(ためるならわかぎのうち)

人の悪い癖を直したり、教育を施したりするなら、まだ若くて柔軟なうちにすべきだという教え。
成長して硬くなった木を曲げようとすれば折れてしまうように、大人になってから考えを改めるのは困難であることを説いています。

独活の大木(うどのたいぼく)

体ばかりが大きくて、実際には何の役にも立たない人のたとえ。
ウドは茎が数メートルにも育ちますが、柔らかすぎて木材にはならず、食用にも適さなくなることから、見かけ倒しの比喩として定着しました。

朽木は彫るべからず(きゅうぼくはえるべからず)

根性が腐り果てている者は、いくら教育しても進歩の望みがないという厳しい戒め。
朽ちてボロボロになった木には立派な彫刻が施せないことから、やる気のない人間を教え導くことの難しさを表しています。

十年樹木、百年樹人(じゅうねんじゅぼく、ひゃくねんじゅじん)

木を育てるには十年かかるが、真に優れた人材を育てるには百年もの長い年月が必要であるということ。
目先の利益に惑わされず、人材育成には粘り強い努力と長い時間が必要であることを説いています。

埋もれ木(うもれぎ)

優れた才能を持ちながら、世間に知られる機会がないまま一生を終える人、あるいは不遇な環境にいる人のたとえ。
土の中に埋まったまま石炭のようになった古い木を指し、日の目を見ない悲哀を表現しています。

過ちと教訓:本質を見失わないために

木を見て森を見ず(きをみてもりをみず)

物事の一部や細部にとらわれすぎて、全体像や本質を見失ってしまうこと。
目の前の小さな問題に固執して、大きな目的を忘れてしまうような場面を戒める際に使われます。

木に縁りて魚を求む(きによりてうおをもとむ)

目的を達成するための手段が間違っているため、いくら努力しても不可能なことのたとえ。
木に登って魚を捕ろうとするような見当違いの行動を諭す言葉です。「縁木求魚」とも言います。

株を守りて兎を待つ(くいぜをまもりてうさぎをまつ)

一度偶然に得られた幸運を忘れられず、古い習慣や成功体験に固執して、時代の変化に対応できないこと。
切り株にぶつかって死んだウサギを拾った農夫が、仕事をやめて次のウサギが来るのを待ち続けたという故事に由来します。

草木皆兵(そうもくかいへい)

恐ろしさのあまり、風に揺れる草や木までもが敵の兵士に見えてしまうこと。
一度疑心暗鬼に陥ると、何の関係もない周囲の物事すべてが脅威に感じられる心理状態を表しています。

木に本末あり(きにほんまつあり)

物事には、必ず根源となる大事な部分(本)と、末端の些細な部分(末)があるということ。
何が重要で、何が二の次なのか、優先順位を見極めて行動することの大切さを説いています。

状況の変化:再生と落差

枯れ木に花(かれきにはな)

一度衰えたものが再び勢いを取り戻すこと、あるいは絶望的な状況で思いがけない幸運が舞い込むことのたとえ。
あり得ない奇跡が起きる様子を喜びを持って表現します。

元の木阿弥(もとのもくあみ)

せっかく良くなった状態が、何かの拍子に再び元の悪い状態に戻ってしまうこと。
戦国武将の死を隠すために替え玉となった男が、役目を終えて元の貧しい生活に戻ったという逸話からきています。

枯れ木も山の賑わい(かれきもやまのにぎわい)

つまらないものでも、全くないよりは、あったほうが少しはましであるということのたとえ。
集まりの人数合わせなどで、自分を謙遜して言う際によく用いられます。

木っ端微塵(こっぱみじん)

形あるものが粉々に砕け散り、跡形もなくなる様子。
木の切れ端がさらに細かな塵になるまで壊されるという、徹底的な破壊や失敗を指す言葉です。

態度と性質:人間関係の摩擦

木で鼻をくくる(きではなをくくる)

相手に対して非常に冷淡で、無愛想な態度をとること。
鼻をかむ際に紙がなく、木の端でこすって不快な思いをしたことからきているといわれています。

木に竹を接ぐ(きにたけをつぐ)

性質の異なるものを無理につなぎ合わせるため、前後で調和がとれず不自然なこと。
木と竹という全く別種の素材を接ぎ木しようとしても、うまく馴染まないことから、話の筋道が通らない様子などを指します。

木人石心(もくじんせきしん)

感情が全く動かず、情愛や思いやりを持たない、非常に冷淡な心の持ち主のこと。
木で作られた人形や、硬い石のような心という意味で、無機質な人間性を批判する際に使われます。

一木一草(いちぼくいっそう)

一本の木、一本の草。転じて、そこにあるすべてのもの、あるいは極めてわずかなもののたとえ。
自然への深い敬意を表す際や、隅々まで注意を払うべき状況などで使われる四字熟語です。

まとめ

私たちの周囲にある「木」は、時に人を育てる難しさを教え、時に柔軟に生きる知恵を授けてくれます。
「寄らば大樹の陰」のような安定を求める心も、「柳に雪折れなし」のようなしなやかな強さも、すべては自然が見せてくれる生き方のヒントです。

言葉を通じて木々の姿を見つめ直すと、日々の悩みに対する答えが、案外シンプルで力強いものであることに気づかされることでしょう。


【特集記事】
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