懸命に手立てを尽くして働きかけても、相手が全くそれに応じてくれないこと。
このような状況を表すのが、笛吹けども踊らず(ふえふけどもおどらず)です。
意味
笛吹けども踊らずは、一生懸命に準備や働きかけを行っても、相手が全く応じてくれないことという意味です。
笛を吹いて楽しい雰囲気を作っても誰も踊り出さない様子から、せっかくの努力や誘いが無駄になり、期待した反応が得られず空回りしている状態を例えています
語源・由来
『新約聖書』の「マタイによる福音書」および「ルカによる福音書」に記されたイエス・キリストの言葉に基づいています。
広場で笛を吹いて踊りに誘っても仲間が応じず、葬式の歌をうたっても悲しんでくれなかった、という子供たちの例え話から、懸命に働きかけても相手の心が全く動かない様子を表す言葉として定着しました。
使い方・例文
「笛吹けども踊らず」は、ビジネスや日常において、相手に期待した反応や行動が見られず、働きかけが無駄骨に終わったと感じる場面で使われます。
- 会議で改善案を何度も出したが、笛吹けども踊らずで進展しない。
- 新商品のキャンペーンを大々的に打つも、笛吹けども踊らずだった。
- 子供に勉強するよう口酸っぱく言っても、笛吹けども踊らずだ。
類義語・関連語
「笛吹けども踊らず」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 暖簾に腕押し(のれんにうでおし):
力を入れても手応えがなく、張り合いが全くないことの例え。 - 糠に釘(ぬかにくぎ):
糠に釘を打つように、いくら働きかけても手応えや効き目がない様子。 - 馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ):
いくら意見や忠告を与えても、聞き流されて全く効き目がない状態。 - 骨折り損のくたびれ儲け(ほねおりぞんのくたびれもうけ):
苦労して働きかけても成果が出ず、ただ疲労だけが残る結果のこと。
対義語
「笛吹けども踊らず」と反対のニュアンスを持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 一呼百諾(いっこひゃくだく):
一声呼びかけるだけで、多くの人がすぐさま賛同して応じる様子。
英語表現
Like talking to a brick wall
意味:レンガの壁に話しかけているように、相手が全く反応しない状況
- 例文:
Trying to convince him is like talking to a brick wall.
彼を説得しようとしても、笛吹けども踊らずだ。









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