ことわざ 慣用句

蛙の面に水

(かえるのつらにみず)

どんな仕打ちや批判を受けても、全く平気でいて少しもこたえないこと。

異形:かえるの面に水/蛙の面に小便

9文字の言葉 / 「か・が」から始まる言葉
蛙の面に水 ことば
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意味

「蛙の面に水(かえるのつらにみず)」とは、どんな仕打ちや批判を受けても、まったく平気でいて少しもこたえないという意味です。

語源・由来

水辺で暮らす蛙は、顔に水をかけられても平然としており、気にする素振りを全く見せません。

実際、蛙は水を口から飲まず、おもに腹の皮膚から取り込む生き物で、体が濡れても苦になりません。
このような蛙の姿から、何を言われても動じない図太い様子を「蛙の面に水」と言うようになりました。
明治期までは「水」の形で使われ、その後、さらに卑俗な「蛙の面に小便」の形も多く使われるようになりました。

使い方・例文

相手に注意や非難をしても、全く反省の色が見られず平然としている場面で使われます。
図々しさへの皮肉を込めて使う言葉で、落ち着いていて動じない人をほめる意味では使いません。
目上の人に対して使うのは避けるのが無難です。

例文

  • あれほど遅刻を叱られたのに、翌日も平然と遅れてくるのだから、彼には蛙の面に水だ。
  • 手柄の横取りを嫌味たっぷりにとがめても、本人は蛙の面に水で、にこにこしている。

類義語・関連語

「蛙の面に水」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。

  • 馬耳東風(ばじとうふう):
    人の意見や忠告を全く気にかけず、聞き流すこと。
  • 厚顔無恥(こうがんむち):
    厚かましくて、恥知らずなこと。
  • 糠に釘(ぬかにくぎ):
    柔らかい糠に釘を打つように、何の反応も手応えもないこと。
  • 暖簾に腕押し(のれんにうでおし):
    手応えがなく、張り合いがないこと。
  • 豆腐に鎹(とうふにかすがい):
    柔らかい豆腐に鎹を打ち込んでも手応えがないこと。
  • 馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ):
    いくら意見をしても、聞き入れられず効き目がないこと。
  • 犬に論語(いぬにろんご):
    道理の通じない相手には、何を言っても無駄であること。
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対義語

「蛙の面に水」とは対照的に、働きかけに対してすぐに反応があることを示す言葉です。

  • 打てば響く(うてばひびく):
    働きかけに対して、すぐに良い反応が返ってくること。

英語表現

「蛙の面に水」に近い英語には、次のような言い方があります。

like water off a duck’s back

直訳は「アヒルの背中から水が落ちるよう」。
忠告や批判が全く効き目がないことを表す表現。

My advice was like water off a duck’s back to her.
(私の忠告も、彼女には全くこたえなかった。)

thick-skinned

「鈍感な」「面の皮が厚い」という意味の語。

He is thick-skinned enough to ignore the criticism.
(彼は批判を無視できるほど面の皮が厚い。)

蛙の面に水、上方かるたの「か」の定番

雨に打たれて座る蛙と「か」の字の札
明治初期の上方系いろはかるた「か」の札
水しぶきを浴びる大きな蛙と「か」の字の丸いメンコ
明治から大正ころの上方系のメンコ「か」の札

「蛙の面に水」は、京都・大阪の上方かみがたのいろはかるた(京いろは)で、「か」の札に最も多く使われた句です。
江戸時代前期のことわざ集にすでに載る古いことわざですが、上方のかるたに採られてから、より広く知られるようになったと考えられています。

絵札は、蛙だけを描いたもの、雨や水に打たれる蛙、人に水をかけられる蛙などで、どれも蛙と水を描いたものです。
札の絵は、子どもが遊ぶ丸いメンコにも使われました。
いまは「蛙の面に小便」と言う人も少なくありませんが、そうした下品な形の札は見当たりません。

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