意味
「満場一致」とは、その場にいるすべての人の意見や考えが、完全に一つにまとまることを意味します。
会議や集会において、出席者全員が賛成しており、異論が全く出ない理想的な決着を表す四字熟語です。
- 満場(まんじょう):その会場全体。または、そこにいるすべての人。
- 一致(いっち):二つ以上のものが、ぴったりと一つに重なること。
語源・由来
「満場一致」は、会場を埋め尽くす人々の心が一つに重なる様子を、漢字が持つ本来の意味で真っ直ぐに表現した言葉です。
「満場」はその場を埋めるすべての人々を指し、「一致」はバラバラだったものが一つにまとまることを意味しています。
日本語としては明治期から使われている言葉です。
会議の場での合意を言い表す語として、議会や組織の言葉とともに広まりました。
使い方・例文
「満場一致」は、組織の決定事項や、グループでの意思決定がスムーズに運んだ際に用いられます。
ビジネスだけでなく、学校の委員会や家庭内での相談事など、幅広い場面で活用されます。
例文
- 議案は満場一致で可決された。
- 新しいリーダーとして、彼を満場一致で推薦する。
- 家族旅行の行き先はみんなの満場一致で北海道に決まった。
誤用と注意点
「満場一致」は、あくまで「その場にいる人」の意見が揃うことを指します。
そのため、欠席者がいる場合や、アンケートなどの書面調査で全員が同じ回答をした場合には、あまり使いません。
そのような場合は「全会一致」や「全員一致」とする方が、正確なニュアンスとして伝わります。
類義語・関連語
「満場一致」と似た意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 全会一致(ぜんかいいっち):
会議の出席者全員の意見が重なること。 - 異口同音(いくどうおん):
多くの人が、口をそろえて同じことを言うこと。 - 衆口一致(しゅうこういっち):
大勢の人の意見がぴったりと合うこと。
対義語
「満場一致」とは対照的な意味を持つ言葉には、以下のようなものがあります。
- 賛否両論(さんぴりょうろん):
賛成と反対の意見が分かれ、まとまらないこと。 - 十人十色(じゅうにんといろ):
考え方や好みが、人によってそれぞれ違うこと。 - 意見が分かれる:
複数の異なる考えが出て、一つに絞れないこと。
英語表現
「満場一致」を英語で表現する場合、以下の定型表現が使われます。
unanimous
「全員一致の」「満場一致の」という意味の形容詞です。
The decision was unanimous.
(その決定は、満場一致だった。)
unanimously
「全員一致で」「満場一致で」という、動作を説明する副詞です。
The committee unanimously rejected the plan.
(委員会は、その計画を満場一致で否決した。)
議会の言葉として広まった四字熟語
「満場一致」は、日本語としては新しい言葉です。
1894年の『神奈川県臨時県会傍聴議事録』には、議長が採決の結果を「満場一致」と告げる場面が出てきます。
帝国議会が開かれたのは1890年で、議会の言葉が日本語に入っていく時期と重なります。
県会や各種大会の議事録に繰り返し出てくることからも、もともとは会議で決を採る場の言い方だったことがうかがえます。









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