意味
「草木萌動(そうもくほうどう)」とは、草木が芽吹き、新しい命が動き出すという意味です。
二十四節気の「雨水(うすい)」をさらに三つに分けた「七十二候(しちじゅうにこう)」の最後(末候)にあたり、3月1日から5日頃の情景を指します。
明治の略本暦の七十二候では「そうもくめばえいずる」と読まれています。
熟語の構成要素を分解すると以下の通りです。
- 草木(そうもく):草と木。植物の総称。
- 萌動(ほうどう):芽が出ること。また、物事が動き始める兆し。
語源・由来
「草木萌動」の語源は、古代中国で成立した暦の区分である七十二候にあります。
儒教の経典の一つで礼制を記した『礼記(らいき)』の「月令(がつりょう)」には、季節ごとの自然界の変化が詳細に記されています。
その孟春(春の最初の月)の条に、次の一節があります。
天氣下降、地氣上騰、天地和同、草木萌動。
(天の気が下り、地の気が上り、天と地が和合して、草木が芽吹き動き出す)
日本では江戸時代に、気候風土に合わせていくつかの候の名を改めた本朝七十二候がつくられましたが、「草木萌動」は中国の七十二候と同じく雨水の末候に置かれています。
使い方・例文
「草木萌動」は、早春の季節の挨拶や、長く停滞していた状況がようやく目に見える形で好転し始める例えとして用いられます。
例文
- 庭の隅に草木萌動の兆しを見つけた。
- 暦の上では草木萌動を迎え、野山が潤い始めた。
- 草木萌動の候、新しい門出を祝う。
類義語・関連語
「草木萌動」と似た情景や、植物の芽吹きを喜ぶ言葉には以下のようなものがあります。
- 萌芽(ほうが):
草木の芽が出ること。また、新しい物事が始まろうとする兆しの例えです。 - 芽吹き(めぶき):
樹木の芽が出ること。冬の終わりを視覚的に捉えた、親しみやすい表現です。
対義語
「草木萌動」のように「命が動き出す」状況と対照的な、生命活動が静まりかえる情景を示す言葉には以下のようなものがあります。
- 枯木寒林(こぼくかんりん):
葉が落ち尽くした枯れ木と寒々とした冬の林。生命の躍動が止まった冬の盛りを指します。
「草木萌動」の「萌」は、くさかんむりに音の「明」
「草木萌動」の「萌」は、くさかんむりに「明」を組み合わせた字です。
くさかんむりが植物を表し、「明」は音を表す部分です。
この一字で「草の芽が出る」という意味になります。











コメント