紅毛碧眼

『紅毛碧眼』の文字サムネイル 個別解説
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鎖国の時代、長崎の出島に降り立った異国の商人たちは、日本人とはまるで違う髪と瞳の色をしていた。
そんな西洋人の容貌を表すのが、「紅毛碧眼」(こうもうへきがん)です。

意味

赤みがかった髪と、青みを帯びた目という、西洋人特有の容貌を表す言葉です。
転じて、西洋人そのものを指す言葉としても使われます。

  • 紅毛(こうもう):赤みがかった髪の毛。
  • 碧眼(へきがん):青みを帯びた目。

語源・由来

「紅毛」は、江戸時代の日本人が、来航したオランダ人を呼んだ呼び名に由来します。

当時の日本では、先に来航していたポルトガル人やスペイン人を「南蛮人」と呼んでいたのに対し、後から来たオランダ人はこれと区別して「紅毛人」と呼ばれていました。
鎖国下でも交易が許されていたオランダ人の、赤みがかった髪と青い瞳という特徴的な容貌が、この呼び名の由来です。
やがて対象が広がり、西洋人一般を指す言葉として「紅毛碧眼」が定着していきました。

使い方・例文

「紅毛碧眼」は、西洋人の容貌を表現する、やや古風な文章の中で使われます。

  • 出島には、紅毛碧眼の商人たちが行き交っていた。
  • 物語には、紅毛碧眼の船乗りが登場する。
  • 当時の絵図には、紅毛碧眼の人々の姿が興味深く描かれている。

類義語・関連語

「紅毛碧眼」と同様に、西洋人を指す古い呼び名には、以下のようなものがあります。

  • 碧眼紅毛(へきがんこうもう):
    「紅毛碧眼」と語順を入れ替えた、同じ意味の言い方。
  • 南蛮人(なんばんじん):
    室町・江戸時代に、ポルトガル人やスペイン人を指した呼び名。

英語表現

fair-haired and blue-eyed

金髪で青い目の、という西洋人の容貌を説明する表現。

The merchant was fair-haired and blue-eyed.
(その商人は紅毛碧眼だった。)

「南蛮」と「紅毛」を分けた鎖国時代の目

江戸幕府は、キリスト教の布教を伴うポルトガル・スペインとの関係を断つ一方、布教活動を行わなかったオランダとの交易は、出島を通じて例外的に許可し続けました。
「南蛮」と「紅毛」という2つの異なる呼び名は、単なる見た目の違いだけでなく、当時の日本が外国をどう選別し、どう付き合うかという対外政策の姿勢を映し出しています。

この時代を通じてもたらされた西洋の学問は、後に「蘭学」と呼ばれ、医学や天文学など幅広い分野で日本に大きな影響を与えました。
「紅毛碧眼」という言葉には、鎖国という閉ざされた時代の中で、日本が唯一開いていた西洋への窓の記憶が刻まれています。

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