意味
「水火の争い(すいかのあらそい)」とは、水と火のように決して相容れない、激しい対立や争いという意味です。
単なる意見の食い違いではなく、性質そのものが根本的に相反し、共存が不可能なほど激しい対立関係を表す言葉です。
語源・由来
「水火の争い」は、水と火という、対極にある自然の力を対立関係の象徴として用いた表現です。
火はどんな水にも触れれば消え、水はどんな火にも近づけば蒸発してしまうように、この二つの要素は互いを打ち消し合う、決定的に相容れない関係にあります。
この、共存がおよそ不可能な自然界の関係性が、和解の余地がないほど激しい人間同士の対立や争いの比喩として使われるようになりました。
使い方・例文
「水火の争い」は、和解の余地がないほど激しい対立を表す場面で使われます。
- 両家は、代々水火の争いを続けてきた。
- 二つの派閥は、まさに水火の争いの様相を呈していた。
- 意見の対立は、次第に水火の争いへと発展していった。
類義語・関連語
「水火の争い」と同様に、決して相容れない関係を表す言葉には、以下のようなものがあります。
「水火の争い」と「犬猿の仲」の違い
両者とも相性の悪さを表しますが、対立の激しさに違いがあります。
「犬猿の仲」は日常的な相性の悪さを表すのに対し、「水火の争い」はより深刻で、激しく敵対する関係を表す際に使われます。
英語表現
like fire and water
「火と水のように」という直訳のとおり、決して相容れない関係を表す英語の表現。
The two rivals are like fire and water.
(両者の対立は水火の争いのようなものだ。)
唐の詩人が生み出した「相容れない仲」
「水火の争い」は、中国唐代の文人・韓愈が仲間と詠み交わした連句「石鼎聯句」に由来するとされる言葉です。
水は火を消し、火は水を蒸発させるという、互いに相容れない自然の性質を、決定的にすれ違ってしまった人間関係の比喩として用いたものです。
古代中国の自然哲学である陰陽五行説でも、水と火はそれぞれ対極的な性質を持つ要素として位置づけられており、この二つを対立の象徴として扱う発想は、東アジアの思想に古くから根付いています。










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