睡眠の時間さえ差し出すほどの、熱心な打ち込みよう。
そんな一心不乱な様子を表すのが、「寝る間も惜しむ」(ねるまもおしむ)です。
意味
「寝る間も惜しむ」とは、睡眠時間さえ惜しいと感じるほど、一心に物事に打ち込むことという意味です。
多くの場合、努力や熱意を評価する肯定的な文脈で使われますが、度を超えると心身を消耗させる働き方への警鐘としても用いられます。
- 寝る間(ねるま):眠るために使う時間。
- 惜しむ(おしむ):もったいないと感じて大切にすること。
語源・由来
「寝る間も惜しむ」は、特定の書物や故事に由来する言葉ではなく、時間や労力をもったいないと感じて大切にするという意味の動詞「惜しむ」に、誰もが毎日必要とする「寝る間」を組み合わせて生まれた、自然な言い回しと考えられています。
同じ構造を持つ言葉には、「寸暇を惜しむ」「骨身を惜しまず」などがあります。
使い方・例文
「寝る間も惜しむ」は、目標達成のために睡眠時間を削って打ち込む様子を表す場面で使われます。
- 資格試験に向けて、寝る間も惜しんで勉強を続けた。
- 彼は寝る間も惜しんで新作の準備に打ち込んでいる。
- 納期が迫り、寝る間も惜しんで作業に追われた。
類義語・関連語
「寝る間も惜しむ」と同様に、時間を惜しんで物事に打ち込む様子を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 寸暇を惜しむ(すんかをおしむ):
わずかな時間も無駄にしないこと。 - 不眠不休(ふみんふきゅう):
眠ることも休むこともせず、物事に取り組み続けること。
「寝る間も惜しむ」と「不眠不休」の違い
どちらも睡眠を削るほどの熱心さを表しますが、「寝る間も惜しむ」は睡眠時間だけを惜しむのに対し、「不眠不休」は睡眠と休憩の両方を絶ちます。
| 語句 | 削る対象 |
|---|---|
| 寝る間も惜しむ (ねるまもおしむ) | 睡眠時間だけ |
| 不眠不休 (ふみんふきゅう) | 睡眠と休憩の両方 |
英語表現
burn the midnight oil
夜遅くまで、あるいは徹夜同然で作業に打ち込む様子を表す、昔のランプの油に由来する表現。
She burned the midnight oil to finish the report before the deadline.
(彼女は締め切り前に報告書を仕上げるため、寝る間も惜しんで作業した。)
「惜しむ」の対象が語る、日本語の熱意表現
日本語には、何かに没頭する熱意を表すために「惜しむ」という動詞を使う言い回しが数多くあります。「寝る間も惜しむ」のほか、「骨身を惜しまず働く」「寸暇を惜しんで学ぶ」など、削る対象を変えることで熱中の度合いや文脈を細かく描き分けています。
「骨身」は肉体的な労力、「寸暇」はごくわずかな時間そのもの、「寝る間」は生存に欠かせない休息を指しており、何を惜しむかによって、その人がどこまで自分を追い込んでいるかのニュアンスが変わってきます。









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