アドバイスのつもりが、なぜか相手を見下しているように響いてしまう。
そんな高圧的な態度を表すのが、「上から目線」(うえからめせん)です。
意味
上から目線とは、自分の立場を上に置き、相手を見下すような態度で接することという意味です。
本人に悪気がなくても、聞き手が不快に感じる場面で指摘されることが多い表現です。
- 上から(うえから):自分を優位な立場に置くこと。
- 目線(めせん):視線の方向、転じて物事を見る立場。
語源・由来
「目線」はもともと演劇やテレビ業界で使われていた、カメラや観客に向ける視線の方向を指す業界用語でした。
この「目線」という言葉が一般に広まる中で、相手を見下すような態度を「上から」の視線にたとえる「上から目線」という言い回しが、2000年代前半頃から使われ始めたとされています。
2018年発行の『広辞苑』第七版に新たに収録されたことからも、比較的新しい口語表現として定着したことがうかがえます。
使い方・例文
上から目線は、相手を見下すような態度や物言いを批判的に指摘する場面で使われます。
- 後輩への指導が上から目線にならないよう気をつける。
- 上から目線で意見を言われ、反発を覚えた。
- 彼のアドバイスはいつも上から目線に聞こえる。
類義語・関連語
上から目線と同様に、高圧的な態度を表す言葉には、以下のようなものがあります。
- 居丈高(いたけだか):
相手を威圧するような、高圧的な態度。
対義語
上から目線とは反対に、へりくだった謙虚な態度を表す言葉があります。
- 腰が低い(こしがひくい):
相手に対してへりくだった、謙虚な態度をとること。
英語表現
上から目線と近いニュアンスを持つ英語表現には、以下のようなものがあります。
- talk down to someone:
相手を見下すような話し方をする。 - condescending:
人を見下した、恩着せがましい態度の。
SNSが広めた「上から目線」という感覚
「上から目線」が2000年代以降に急速に広まった背景には、インターネットやSNSの普及があると考えられます。
不特定多数に向けて発信された言葉は、書き手の意図とは無関係に「見下された」と受け取られやすく、対面の会話以上に上下関係への敏感さが生まれやすい環境だといえます。
顔の見えないやり取りが増えたからこそ、相手がどう受け取るかを想像する視点の大切さを、この新しい言葉は映し出しているのかもしれません。









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