特別秀でているわけではないが、劣っているわけでもない、そんなごく標準的な様子を表すのが、「十人並み」(じゅうにんなみ)です。
意味
十人並みとは、容姿や能力などが、人より優れてもいないが劣ってもいない、ごく平均的であることという意味です。
良くも悪くも目立たない、標準的な様子を表す言葉です。
- 十人(じゅうにん):十人分ではなく、人が十人いたらという意味。
- 並み(なみ):標準、他と同じ程度であること。
語源・由来
「十人並み」の「十人」は、十人分の能力や容姿という意味ではありません。
「人が十人いれば、その十人がおおむね共通して備えているであろう性質」という意味合いで、十人という身近な人数を基準にした表現です。
十人中十人が持っているような平均的な性質を「並み」と表現することで、突出してはいないが劣ってもいない、標準的な様子を指す言葉として定着したと考えられています。
使い方・例文
「十人並み」は、容姿や能力が平均的であることを表す際に使われます。
- 私の運動神経は十人並みで、特に得意なスポーツはない。
- 彼女の容姿は十人並みだが、性格の良さで人気がある。
- 成績は十人並みでも、努力する姿勢は誰にも負けない。
類義語・関連語
- 月並み(つきなみ):
ありふれていて、特に新しさや個性がないこと。
対義語
- 抜群(ばつぐん):
多くの中でも、飛び抜けて優れていること。
英語表現
- average:
特に優れても劣ってもいない、十人並みの状態を表す英語表現。
「並み」という接尾語が示す、標準へのまなざし
「並み」は「十人並み」のほかにも、「月並み」「人並み」「軒並み」など、基準となる標準を示す接尾語として日本語に数多く見られます。
いずれも、特別な高低ではなく「一般的な水準にある」ことを表す点が共通しています。
「十人」という具体的な人数を添えることで、抽象的な「並み」という言葉に、身近で実感しやすいイメージを与えている点が、この表現の巧みさといえるでしょう。









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