慣用句

日和を見る

(ひよりをみる)

物事の成り行きや形勢をうかがい、自分に有利な方につこうと様子見をすること。


6文字の言葉 / 「ひ・び・ぴ」から始まる言葉
日和を見る ことば
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意味

「日和を見る(ひよりをみる)」とは、物事の成り行きや情勢を見計らい、得になりそうな側につこうと様子をうかがうという意味です。
態度をはっきり決めない優柔不断さや、ずる賢さを含んだ、やや否定的なニュアンスで使われる言葉です。

  • 日和(ひより):天気の様子。物事を行うのに都合のよい状態。
  • 見る(みる):様子をうかがい確かめる。

語源・由来

「日和を見る」は、もともと船乗りが航海に出る前に天気の様子をうかがう行為から生まれた言葉とされています。
風や波が穏やかな「日和」を確かめてから出航を決める慎重な判断が、転じて人間関係や社会情勢における様子見の態度を表すようになりました。
この言葉から派生した「日和見主義」は、自分の信念を持たず有利な側につこうとする態度を批判的に表す言葉として広く使われています。

使い方・例文

「日和を見る」は、態度をはっきりさせず状況を見極めようとする人物や行動を表す際に使われます。

  • 彼はいつも日和を見て、勝ち馬に乗ろうとする。
  • 交渉が長引く中、双方とも日和を見ている状態だ。
  • ここで日和を見ていては、信頼を失いかねない。
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類義語・関連語

「日和を見る」と同様に、状況をうかがい態度を決めかねる様子を表す言葉には以下のようなものがあります。

  • 様子を見る(ようすをみる):
    判断を急がず状況を確認する行動。
  • 形勢をうかがう(けいせいをうかがう):
    有利な側を見極めようとする態度。

英語表現

sit on the fence

どちらの立場にもつかず、態度を保留にする様子を表す表現。

He always sits on the fence until the last minute.
(彼はいつも土壇場まで日和を見ている。)

船乗りの天気判断がマルクス主義批判の言葉に転じた

「日和見」はもともと、江戸時代の漁師や農民が天候を見て漁や仕事に出るかどうかを判断する行為を指す言葉でした。

この「様子を見てから判断する」という意味が比喩的に使われるようになり、大正末期から昭和にかけての社会運動や労働運動の中で、はっきりとした立場を取らず情勢の有利なほうに追従しようとする者を批判する「日和見主義」という言葉として定着しました。
国際的には、1902年にレーニンが著書「なにをなすべきか」の中でマルクス主義の正統から外れた立場を批判する言葉としてこの種の主義を位置づけたことが、この用法の広がりに影響したとされています。

天候をうかがうという素朴な行動を語源に持つ言葉が、後に思想や政治的立場を批判する専門用語にまで転用された点は、日本語における言葉の意味の広がり方をよく示す例です。

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