嵐の前の静けさ

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風がぴたりと止み、あたりが不気味なほど静まり返っている。
そんな不穏な静寂を表すのが、「嵐の前の静けさ」(あらしのまえのしずけさ)です。

意味

嵐の前の静けさとは、変乱や大事件が起こる直前の、一時的な静けさや平穏のことという意味です。
激しい嵐が来る前には風がやみ不気味に静まり返ることがあるという自然現象から、大きな出来事が起こる前触れとして感じる違和感や緊張感を表す言葉です。

  • (あらし):激しい風雨を伴う天候。転じて大きな変動や騒動。
  • 静けさ(しずけさ):物音がなく穏やかな状態。

語源・由来

「嵐の前の静けさ」は、台風や暴風雨が接近する直前に、気圧配置の関係で一時的に風が弱まり空気が静まる気象現象を土台にした言葉です。
激しい変化が訪れる前に感じる、この場違いなほどの穏やかさが、人間社会における大事件の予兆にたとえられるようになりました。
英語の慣用句「the calm before the storm」も同じ発想を持ち、洋の東西を問わず自然に観察されてきた現象であることがうかがえます。

使い方・例文

「嵐の前の静けさ」は、大きな出来事が起こる前の不自然なほどの平穏を表す際に使われます。

  • 試合前の静まり返った控室は、嵐の前の静けさだった。
  • この平穏も嵐の前の静けさかもしれない。
  • 発表前の会議室は、嵐の前の静けさに包まれていた。

類義語・関連語

「嵐の前の静けさ」と同様に、大事の前触れを表す言葉には以下のようなものがあります。

英語表現

「嵐の前の静けさ」を英語で表現する場合、以下のような言い回しが使われます。

the calm before the storm

日本語の「嵐の前の静けさ」とほぼ同じ発想を持つ、英語圏で広く使われる表現。

  • 例文:
    It’s the calm before the storm around here.
    (このあたりは嵐の前の静けさだ。)

台風接近時に本当に風が弱まる理由

「嵐の前の静けさ」は単なる比喩ではなく、実際の気象現象としても観測されることがあります。
台風の中心付近には「眼(がん)」と呼ばれる、周囲の暴風域とは対照的に風が弱く空が晴れることさえある領域が存在します。
台風の進路によっては、この眼が通過する際に一時的な静けさが訪れ、その後再び猛烈な風雨に見舞われることがあるため、気象学的にも根拠のある表現といえます。

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