意味
「公序良俗」は、「公の秩序」と「善良の風俗」という二つの言い方を縮めた四字熟語で、民法の条文の見出しにもなっています。
ひとりの行いの善し悪しではなく、その行為が社会として認められるかどうかを問う言葉です。
「公序良俗に反する」という形で、契約や広告、表現の中身を評する場面で使われます。
- 公序(こうじょ):社会一般の人々が守るべき秩序。
- 良俗(りょうぞく):健全な風俗。
語源・由来
「公序良俗」は、故事から生まれた言葉ではなく、法律の条文にある言い回しを縮めた略語です。
もとになった「公の秩序」は国家や社会の秩序を、「善良の風俗」は社会の一般的な道徳観念を指す言葉です。
この四字は、民法第九十条の見出しとして使われています。
条文は「公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする」と定めており、法律の解釈や適用の基準の一つになっています。
使い方・例文
「公序良俗」は、契約や広告、表現の中身が社会に受け入れられるかを論じる場面で使われます。
- その契約は公序良俗に反するとして無効になった。
- 出品の規約に公序良俗に反する商品の禁止がある。
- 表現の自由と公序良俗の線引きが争点になった。
使うときの注意
読み方
「良俗」は「りょうぞく」と濁って読みます。
「こうじょりょうそく」とならないよう注意が必要です。
無効と処罰の違い
民法第九十条が定めているのは、公序良俗に反する法律行為が無効になるということだけです。
約束の効力が認められなくなるという意味であり、この条文そのものが罰を科すわけではありません。
英語表現
public policy
日本法令外国語訳データベースが民法の「公序良俗」に当てている言い方。
A juridical act that is against public policy is void.
(公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。)
条文から消えた八文字
2020年4月1日に施行された民法の改正で、第九十条の文言が短くなりました。
それまでの条文は「公の秩序又は善良の風俗に反する事項を目的とする法律行為は、無効とする」で、現在は「事項を目的とする」の八文字がありません。
条文の見出しである「(公序良俗)」のほうは、改正の前後で変わっていません。









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