慣用句

見る影もない

(みるかげもない)

見るに堪えないほど、みすぼらしくみじめなさま。落ちぶれてしまった様子。


7文字の言葉」から始まる言葉
見る影もない ことば
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意味

「見る影もない」とは、もとの姿と比べて、見るに堪えないほど衰えたさまという意味です。以前の姿を知っている人が、やせ細った体や荒れはてた建物、勢いを失った集団などを見て言う言葉で、多くは「見る影もなく」の形で後ろの言葉にかかります。

  • (かげ):目に見える物の姿や形。

語源・由来

「見る影もない」は、日常の語を組み合わせて生まれた言い回しです。
没落、零落、成れの果て、尾羽うち枯らすといった、落ちぶれた状態を指す言葉と同じ場面で使われます。

使い方・例文

「見る影もない」は、以前と見比べて衰えぶりが際立つものについて使われます。

  • 久しぶりに会った彼は見る影もなくやせていた。
  • にぎわった商店街も、今は見る影もない
  • 手入れをやめた庭は見る影もない荒れようだ。

類義語・関連語

「見る影もない」と同じように、衰えた姿や見ていられない状態を表す言葉には以下のようなものがあります。

  • 零落(れいらく):
    地位や暮らしぶりが落ちて、みすぼらしくなること。
  • 成れの果て(なれのはて):
    落ちぶれはてた姿。
  • 尾羽うち枯らす(おはうちからす):
    鷹の尾羽が傷んだ姿になぞらえて、落ちぶれてみすぼらしくなること。
  • 見るに忍びない(みるにしのびない):
    気の毒で、まともに見ていられないこと。

「見る影もない」と類義語の違い

三つとも、以前より衰えて見苦しくなった姿を表す点で共通します。
「見る影もない」はもとの姿との落差に重きを置き、「成れの果て」は落ちぶれ果てた結果の姿を、「尾羽うち枯らす」は鷹の尾羽にたとえた具体的な形をとらえます。

語句重きを置く点
見る影もない
(みるかげもない)
もとの姿との落差
成れの果て
(なれのはて)
落ちぶれ果てた結果の姿
尾羽うち枯らす
(おはうちからす)
鷹の尾羽にたとえた具体的な形

英語表現

a shadow of one’s former self

以前の姿からすっかり衰えてしまったことを、影という語で言い表す表現。

After the long illness, he was a shadow of his former self.
(長い病の後、彼は見る影もない姿になっていました。)

down and out

金も力も失って落ちぶれた状態を表す言い方。

The once-famous boxer ended up down and out.
(かつて名の知れたその選手は、見る影もない身の上になりました。)

「影」が姿を指すとき

「影」は「陰」と同じ語源の語で、光そのもの、水面に映った形、目に見える物の姿など、いくつもの意味を持ちます。
「見る影もない」の影は、このうち目に見える姿にあたります。
「人影が見えない」「かすかに昔日の面影を残す」の影も同じ使い方で、光をさえぎってできる黒い像のことではありません。
「影が薄い」という慣用句も、存在が目立たないという意味で、この姿の側の影を使っています。

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