意味
「類を以て集まる」は、人の交わりについて、似た性質を持つ者は引かれ合って一つところに寄るという見方を表します。
「類は友を呼ぶ」と同じ意味で使われます。
- 類(るい):性質や種類が似かよったもの。
- 以て(もって):〜に従って、という意味を表す言い方。
語源・由来
「類を以て集まる」は、中国の古典『易経』の繋辞上伝に出てくる言葉です。
そこには「方は類を以て聚まり、物は群を以て分かる」とあり、性質の向きが同じものは自然と寄り集まり、寄り集まったものがそれぞれの群れに分かれていく、と説かれています。
この一節が日本に伝わり、人の交わりを言い表す言葉として使われるようになりました。
軍記物語『太平記』の巻八には「人は類を以て聚る習ひなれば」という一節が出てきます。
並外れた力を持つ武士のまわりに、同じように腕の立つ一族が十七人そろっていたことを説明する場面です。
使い方・例文
「類を以て集まる」は、似た者どうしが自然に寄り合っている様子を言い表すときに使われます。
- 物静かな客ばかりのこの店は、まさに類を以て集まるだ。
- 類を以て集まるというが、この部屋は本好きばかりだ。
- 騒がしい仲間が増えたのも、類を以て集まるからだろう。
類義語・関連語
「類を以て集まる」と同じように、似た者どうしが寄り合うことを表す言葉には以下のようなものがあります。
- 類は友を呼ぶ(るいはともをよぶ):
気の合う者や似た者同士は、自然と集まって仲間を作るということ。 - 牛は牛連れ、馬は馬連れ(うしはうしづれ、うまはうまづれ):
似た者同士は自然と集まり、その方が物事がうまくいくということ。 - 同じ穴の狢(おなじあなのむじな):
一見別物に見えるが、実は同類であること。
「類を以て集まる」と類義語の違い
三語とも、似た者が一つところに寄るという点は同じです。
「類を以て集まる」と「類は友を呼ぶ」は言い方が違うだけでほぼ同じ意味を表し、「同じ穴の狢」は裏でつながった同類という悪い意味合いを持つ点で違います。
| 語句 | 結果の見方 | ほめ・けなし |
|---|---|---|
| 類を以て集まる (るいをもってあつまる) | 自然のなりゆき | どちらでもない |
| 類は友を呼ぶ (るいはともをよぶ) | 自然のなりゆき | どちらでもない |
| 同じ穴の狢 (おなじあなのむじな) | 裏でつながった同類 | 非難の響き |
英語表現
birds of a feather
同じ羽の鳥、という形で気質の似た者どうしを指す言い方。
Those two are birds of a feather.
(あの二人は似た者どうしです。)
gravitate toward
引力に引かれるように、自然と近づいていくことを表す言い方。
People gravitate toward those who share their interests.
(人は同じ関心を持つ相手に自然と寄っていきます。)
三つに分かれた言い回し
『易経』のこの一節から出た日本語の言い方は、一つに定まらず複数の形で伝わっています。
「類を以て集まる」のほかに「類に寄って集まる」という形があり、「類は友を呼ぶ」の異形としては「類は友を以て集まる」も使われます。
「類」と「集まる」という骨組みだけが共通で、その間をつなぐ言葉が入れ替わってきた形です。
「類は友を呼ぶ」だけは「集まる」を「呼ぶ」に置き換えており、寄り集まるという言い方から、呼び寄せるという言い方に変わっています。










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