ことわざ

乗り掛かった船

(のりかかったふね)

物事を始めてしまった以上、途中でやめるわけにはいかないというたとえ。

異形:乗りかかった船/乗り掛けた船/乗り出した船

8文字の言葉」から始まる言葉
乗り掛かった船 ことば
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意味

「乗り掛かった船」は、自分から始めたことにも、成り行きでかかわったことにも使われます。
いったん手をつけた以上、途中で降りるわけにはいかないという状況を表します。
物事を始めたからには行くところまで行ってみよう、というたとえとしても使われます。

  • 乗り掛かる(のりかかる):物事をしはじめること。

語源・由来

「乗り掛かった船」は、船という乗り物の性質から生まれた例えです。
乗って岸を離れた船からは下船できないところから生まれた言い方です。
水の上に出てしまえば気が変わっても岸へは戻れず、その身動きの取れなさを、始めてしまった物事に重ねています。

使い方・例文

「乗り掛かった船」は、途中でやめるという選択肢がなくなった場面で使われます。

  • ここまで来たら乗り掛かった船だ、最後まで付き合うよ。
  • 引き受けた以上は乗り掛かった船、最後までやり切る。
  • 頼まれて断れず、気づけば乗り掛かった船になっていた。

類義語・関連語

「乗り掛かった船」と同じように、始めてしまったことから引き返せない状態を表す言葉には以下のようなものがあります。

  • 騎虎の勢い(きこのいきおい):
    物事の勢いが激しく、途中でやめるにやめられない状態。
  • 毒を食らわば皿まで(どくをくらわばさらまで):
    一度悪事に手を染めたからには、ためらわずに最後までやり通そうと開き直ること。

「乗り掛かった船」と類義語の違い

三つとも途中でやめられない状態を表すので、置きかえられそうに見えます。
ただし、やめられない理由と、使える場面の広さが違います。

語句やめられない理由使える場面
乗り掛かった船
(のりかかったふね)
かかわりを持ってしまったこと善悪を問わない
騎虎の勢い
(きこのいきおい)
走り出した勢いの激しさ善悪を問わない
毒を食らわば皿まで
(どくをくらわばさらまで)
悪事に踏み込んだ開き直り悪事に限る

英語表現

in for a penny, in for a pound

一度かかわった以上は手を抜かずにやり通す、という英語の言い方。

We have already paid for the tickets, so in for a penny, in for a pound.
(もう切符を買ったのだから、ここまで来たら最後までやりましょう。)

「乗る」でも「降りる」でもなく「乗り掛かる」

「乗り掛かった船」には、「乗り掛けた船」「乗り出した船」という言い方もあります。
「乗り掛ける」は乗ろうとすること、また中途まで乗ることを表し、「乗り出す」は船などに乗って出発することを表します。

前の二つは船に乗り込む途中の場面を、あとの一つは岸を離れて進み始めた場面を指しています。
同じたとえでも、思い浮かべる時点は言い方によって少しずつずれます。

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