意味
「極楽往生(ごくらくおうじょう)」とは、仏教で説かれる、死後に阿弥陀仏の極楽浄土へ生まれ変わることを指す四字熟語です。
本来は来世での再生を語る仏教語ですが、日常では「安らかな死」そのものを指す言い方としても使われます。
- 往生(おうじょう):この世を去り、次の世界に生まれ変わること。
- 極楽(ごくらく):阿弥陀仏がいるとされる、苦しみのない安楽な世界。
語源・由来
「極楽往生」は、阿弥陀仏の教えを説く浄土教に由来する言葉です。
浄土教の教えでは、阿弥陀仏の名を心から称える者は死後に極楽浄土へ迎え入れられるとされ、この教えが「極楽往生」という言い方に結びつきました。
使い方・例文
「極楽往生」は、仏教の教えを説く場面のほか、安らかな最期を望む気持ちを表す場面でも使われます。
- 祖父は好きな将棋を指しながら眠るように息を引き取り、極楽往生を遂げた。
- 苦しまずに極楽往生したいというのが、祖母の口癖だった。
類義語・関連語
「極楽往生」と近い意味を持つ言葉に「大往生」がありますが、成り立ちと使われ方には違いがあります。
「極楽往生」と「大往生」の違い
| 語句 | 由来 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 極楽往生 (ごくらくおうじょう) | 仏教の教義そのもの | 仏教的な文脈や、安らかな死を語る場面 |
| 大往生 (だいおうじょう) | 極楽往生を踏まえて生まれた一般語 | 老衰などによる安らかな死を語る場面全般 |
対義語
「極楽往生」とは反対に、思いがけない不幸な死に方を表す言葉に次のものがあります。
- 非業の死:事故や災難など、予期しない形で命を落とすこと。
英語表現
rest in peace
死者の安らかな眠りを願う定型句。
「極楽往生」と同じく、死を穏やかなものとして扱う言い方。
May he rest in peace.
(彼が安らかに眠れますように。)
鳩摩羅什が「極楽」と訳した、梵語の一語
「極楽」という訳語は、五世紀に鳩摩羅什くまらじゅうが漢訳した『阿弥陀経』が最初とされています。
梵語の原語には安楽のある場所を意味する語があり、『阿弥陀経』には、その国の衆生は苦しみがなくただ楽しみのみを受ける、ゆえに極楽と名づけるという趣旨の説明があります。
阿弥陀仏の浄土についてはほかに『無量寿経』『観無量寿経』も重要な経典とされ、この三経はのちに「浄土三部経」と呼ばれるようになりました。
「往生」はその極楽浄土に生まれ変わることを指す仏教語で、両者が組み合わさって「極楽往生」という言葉になっています。









コメント