意味
「行儀作法」は、日常の立ち居振る舞いから、食事や挨拶の仕方まで、人と接するときに守るべき所作全般を指す四字熟語です。
あらたまった儀式の作法だけでなく、家庭や学校でしつけとして教えられる基本的なマナーも含む、幅広い意味で使われます。
- 行儀(ぎょうぎ):立ち居振る舞いの正しさ。
- 作法(さほう):物事を行う際の決まったやり方。
語源・由来
「行儀作法」は、「行儀」と「作法」という、どちらも立ち居振る舞いの正しさに関わる言葉を重ねて作られた四字熟語です。
同じ方向を指す言葉を並べることで、座り方や食事、挨拶といった生活のあらゆる場面に関わる所作全体を漏れなく表せるようになっています。
使い方・例文
「行儀作法」は、子どもへのしつけや、あらたまった場でのふるまいを話題にする際によく使われます。
- 祖母は孫たちに、食事の行儀作法を厳しく教えた。
- あの新入社員は行儀作法がしっかりしていて感心する。
類義語・関連語
「行儀作法」と同様に、人と接するときの正しいふるまいを表す言葉には、次のようなものがあります。
- 礼儀作法(れいぎさほう):人と接するときに守るべき、敬意を示すためのふるまい。
- 立ち居振る舞い(たちいふるまい):日常の動作や身のこなし方。
「行儀作法」と「礼儀作法」はよく似た場面で使われますが、重点の置き方に違いがあります。
「行儀作法」と「礼儀作法」の違い
| 語句 | 重点の置き方 |
|---|---|
| 行儀作法 (ぎょうぎさほう) | 自分自身の立ち居振る舞いが正しいかどうか |
| 礼儀作法 (れいぎさほう) | 相手への敬意をどう示すか |
対義語
「行儀作法」とは反対に、ふるまいの乱れを表す言葉として、次のようなものがあります。
- 無作法(ぶさほう):礼儀やマナーをわきまえないこと。
英語表現
etiquette
礼儀や作法など、社会生活で守るべき振る舞いのルール全般を指す言葉で、「行儀作法」とほぼ同じ範囲を表す基本的な表現。
Good table etiquette is taught from a young age in many households.
(多くの家庭では、幼いころから食事の行儀作法が教えられる。)
manners
「行儀」に近い、日常のふるまいの正しさを指す一般的な表現で、テーブルマナーなど具体的な場面を指すときによく使われる語。
He has excellent manners at the dinner table.
(彼は食事の席でとても行儀がよい。)
馬上で磨かれた立ち居振る舞い
武家社会での行儀作法は、鎌倉時代に源頼朝に仕えた弓術・馬術の指南役、小笠原長清の家系によって体系化されたと伝わります。
小笠原家はもともと馬上から矢を射る技術を教える一族でしたが、正しい姿勢や所作を追求するうちに、座り方や歩き方、贈答の作法まで含む総合的な礼法へと発展させていきました。室町時代には武家全体の礼法として整えられ、江戸時代に入ると町人や庶民の間にも広まっていきます。弓と馬の技術を教えた流派が、人々の日常的な立ち居振る舞いの基準にまで発展した点は、武家文化の広がり方を示す事実です。









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