意味
「朝月夜(あさづくよ)」とは、夜が明けてもなお空に残っている月、すなわち有明の月を意味します。
この月が残る明け方そのものを指すこともあります。
「あさづきよ」とも読みます。
語源・由来
この言葉は、「朝」と「月夜」を組み合わせた三字熟語です。
ここでの「月夜」は、月が出ている夜という意味ではなく、月そのものを指す言い方です。
そのため「朝月夜」は、文字どおりには朝まで残る月を意味します。
使い方・例文
「朝月夜」は、俳句や短歌では秋の季語として使われる言葉です。
- 秋の朝、犬の散歩に出ると、澄んだ朝月夜が空に残っていた。
- 窓を開けると、西の空に白い朝月夜がかかっていた。
類義語・関連語
この言葉と同じ月を指す言葉に、次のようなものがあります。
- 有明の月(ありあけのつき):
夜が明けてもまだ空に残っている月のこと。
「朝月夜」と「有明の月」の違い
どちらも夜明けに残る月を指しますが、指す範囲に少し違いがあります。
| 語句 | 指すもの |
|---|---|
| 朝月夜 (あさづくよ) | 月、またはその月が残る明け方 |
| 有明の月 (ありあけのつき) | 月そのもの |
対義語
この言葉には、対になる言葉もあります。
- 夕月夜(ゆうづくよ):
夕方に見える月を指す、朝月夜とは反対の言葉。
「朝月夜」は、万葉集で鹿が鳴く歌に登場する
万葉集の巻九・千七百六十一番の歌に、「朝月夜」という言葉が登場します。
三諸の神奈備山と向かい合う御垣の山で、鹿が鳴く場面を詠んだ歌です。
この歌には、柿本人麻呂の作とする左注(=歌の後ろに添えた注記)があります。
次の一節に、その場面が描かれています。
秋萩の 妻をまかむと 朝月夜 明けまく惜しみ あしひきの 山彦響め 呼び立て鳴くも
(秋萩の妻と共に寝ようと、朝月夜が明けてしまうのを惜しんで、山にこだまするほどの声で呼び立てて鳴いている)


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