意味
「唖然失笑(あぜんしっしょう)」とは、あまりに意外なことに驚きあきれ、こらえきれずに笑い出してしまうという意味です。
「唖然」と「失笑」を重ねた四字熟語です。
ここでの「失笑」は、おかしさのあまり思わず噴き出すという本来の意味で使われています。
- 唖然(あぜん):驚きあきれて声も出ないさま。
- 失笑(しっしょう):思わず噴き出して笑うこと。
語源・由来
この言葉は、中国の清の末期に書かれた小説『掃迷帚』の第十二回に、「啞然失笑」の形で出てきます。
登場人物の心斎が、僧が寄付を募り始めてわずか三日で、集まった施しが二千金を超えたと聞く場面です。
心齋聽到此處,啞然失笑道:「原來如此。這是他們騙錢極妙新法……」
(心斎はここまで聞くと、思わず噴き出して言った。「なるほど、そういうことか。これは連中が金をだまし取る、実に巧みな新しい手口だ……」)
心斎は、聞いた話が金をだまし取る手口だと見抜いて、笑い出しています。
使い方・例文
- 部長の的外れな言い訳に、会議室の全員が唖然失笑した。
- 値札の桁が一つ多い誤植を見つけ、店員と二人で唖然失笑した。
- 百年前の薬の広告にある大げさな効き目の説明には、唖然失笑するほかない。
唖然失笑の「失笑」、本来の意味を選ぶ人は3割弱
「失笑」の意味については、文化庁の「国語に関する世論調査」で、「こらえ切れず吹き出して笑う」と「笑いも出ないくらいあきれる」のどちらの意味だと思うかが尋ねられています。
本来の意味とされる「こらえ切れず吹き出して笑う」を選んだ人は、平成23年度が27.7パーセント、令和5年度が26.4パーセントでした。
本来の意味ではない「笑いも出ないくらいあきれる」を選んだ人は、平成23年度が60.4パーセント、令和5年度が67.0パーセントでした。
「唖然失笑」の「失笑」も、噴き出して笑うという意味です。
「唖然」に引かれて「あきれて笑いも出ない」と読むと、意味が逆になります。
「失笑」の使い方は、「失笑する」の記事でも詳しく扱っています。

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