意味
「立錐の余地もない(りっすいのよちもない)」とは、大勢の人で埋まり、ほんの少しもすきまがないという意味です。
錐を立てるほどの場所さえない、というところから、会場や乗り物などが人でぎっしり込み合うようすを表します。
- 立錐(りっすい):錐(= 穴をあける先のとがった道具)を立てること。
- 余地(よち):あいている場所。
語源・由来
この言葉は、中国の古い書物『呂氏春秋』の「為欲」の篇にある、次の一節が出どころです。
欲を持たない人の見方を述べた箇所です。
其視有天下也與無立錐之地同
(その人の目には、天下を手にすることも、錐を立てるほどの土地すらないことも、同じに見える。)
原文は「立錐之地(りっすいのち)」の形で、錐を立てるほどのわずかな土地を表しています。
日本語の「立錐の余地もない」は、この「立錐」を使って、人が詰まったすきまのなさを言う表現です。
使い方・例文
- 人気歌手のコンサート会場は、立錐の余地もないほどの人出だった。
- 初日の特売会場は客であふれ、立錐の余地もない混雑だった。
- 朝の電車は乗り込んだ時点で、立錐の余地もないと分かるほど混んでいた。
類義語
人や物がすきまなく詰まっているようすを表す言い方です。
- ぎっしり:
すきまなく詰まっているようすを表す語。 - 所狭しと:
場所が狭く感じられるほど、人や物が並ぶようす。 - 稠密(ちゅうみつ):
多くのものが寄り集まっていること。
英語表現
packed like sardines
人がすし詰めで、ぎりぎりまで近づいている状態。
The train was packed like sardines this morning.
(今朝の電車は立錐の余地もないほど混んでいた。)

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